当校は中国語講座のイベントを春節の時期に合わせて行っています。忘れもしない2020年の春節イベント……、ちょうど2月頭に企画をしていて、コロナが流行り出したころで中止。それ以降、オンラインで開催していました。

この間、講師や受講生のトーク、翻訳大会など、オンラインならではのイベントも実施してきましたが、今年、5年ぶりの対面イベントを実施することになりました。

中華料理屋さんでの翻訳大会発表、そして食事会です。久しぶりにお会いする方、(この間オンラインだったので)初めて直接お会いする方がいらっしゃり、どこでも話がはずみ、とても楽しいひと時となりました。

映像翻訳大会の水野衛子先生の講評として印象的だったのは、文章をきちんと終わらせていない字幕が目立った、というお話でした。例えばですが、

「私が行くとでも?」
「最終決断を」

こういった字幕ですね。先生によると、そういった字幕も見ないことはないけれど、これはするべきではないとのことでした。

韓国語にすると、

내가 갈 거라고?(ネガ カr コラゴ)
최종 결단을(チュェジョン キョrタヌr)

などになりますかね。きちんと文章を終わらせるなら、

내가 갈 거라고 생각해?
(ネガ カr コラゴ センガッケ?/私が行くとでも思うの?)

최종 결단을 부탁합니다.
(チュェジョン キョrタヌr プタッカmニダ/最終決断をお願いします)

になるでしょうか。

受講生ですでに翻訳者として活躍されている方がおっしゃっていたのですが、「字数がオーバーするときはつい使ってしまうんですよね」と。

本当に字数制限さえなければ苦労はないんですが、それが映像翻訳の世界。1秒4文字に納めなければいけないのです。

例えばですが、「私が行くとでも思うの?」「最終決断をお願いします」の字数制限がそれぞれ6文字くらいだったらどうするでしょうか。

「行くわけない」
「決めて下さい」

んん?「下さい」は「ください」にしないといけないかも…!
あ、「かも」で終わってはいけないかも…しれません!

ということで、エンドレスの字幕翻訳……。その奥深さと楽しさを噛みしめながら、充実感いっぱいで帰途につきました。

それでは、また来週お目にかかりましょう。 안녕히 계세요!


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