全国保健医療労働組合は16日、全組合員4万人余りを対象に産業別全面ストの賛否投票を開始した。投票は18日まで行い、21日の開票結果により可決されれば24日からストを実施する計画だ。ただ、16日午後にも会社側と話し合いを行うなど交渉を続け、18日午後2時に予定されている中央労働委員会本調整1次会議の前までは、労使両側が自主妥決できるよう努める方針だとしている。
 これを受け保健福祉部は、スト実行に備え非常対策班を構成し全国救急医療機関の非常診療体系を強化するなど、非常診療対策を構築することを決定した。

 ストが実施された場合は、地域別に当直医療機関を指定し公休日と夜間の救急患者に対する迅速対処のシステムを整えるほか、救急医療情報センターの電話相談を活用し診療可能病院案内とともに苦情を受け付け解決する。また、病院を救急室と重患者室メインの診療システムに転換するとともに、スト参加病院に入院中の患者を別病院に搬送する。保健所など公共保健機関については、平日延長診療や休日通常勤務など診療機能を強化する方針だ。ストが長期化した場合は、病院別に非労働組合員を最大限に確保し患者の診療などの基盤を編成、診療の支障を最小限に抑えるほか、軍病院を開放する案も進めている。

 保健福祉部側は、スト発生時は国民の不便を最小限に食い止めるため、対応マニュアルに従い積極的に対処する方針だと述べた。

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