このところのウォン高にもかかわらず輸出が好調なのは、薄利多売型の輸出構造によるものとの分析が出た。韓国金融研究院のイ・ユンソク研究委員が7日、「輸出構造の変化とウォン高」と題した報告書を通じ主張した。
 イ委員は、「2000年を基準とした輸出単価指数は昨年10月現在6.2%下落したものの、輸出量指数は2倍以上上昇した」とし、輸出単価の下落でも輸出額が増えたのは、輸出量の増加によるものとの見方を示した。しかしコスト競争力に頼る輸出構造は、輸出企業の採算性悪化を招く恐れがあり、長期的には輸出企業に大きな負担になると指摘し、輸出構造の高度化に取り組むべきだと強調した。

 この5年間の地域別輸出実績を分析すると、日本や米国への輸出は減少したのに対し、中国や欧州向け輸出は拡大しており、中南米や東南アジア諸国連合(ASEAN)との貿易量や黒字規模は増加するなど、輸出先の多角化を達成したと評価した。一方、輸出産業内でも重化学製品と軽工業製品間、大企業と中小企業間、労働集約的な中小企業と素材部品関連の中小企業間の二極化が進んでいると指摘した。韓日中3国間の輸出競争も激しさを増しているという。

 イ委員は、今後数年で中国やインドなど輸出大国の影響力が増すと、今のような輸出増加率は維持できないとの見方を示し、短期的な輸出目標の達成だけでなく長期的な視点に立って輸出製品の競争力強化に取り組むべきだと強調した。


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