金正日(キム・ジョンイル)総書記の66回目の誕生日を祝う今年の行事は、金総書記に対する「忠誠」と「2012年強盛大国建設」がキーワードとなっている。
 北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は15日、金総書記の誕生日を翌日に控え発表した正論を通じ、「将軍様(金総書記)だけを信じてついていけば、必ず勝利があり、繁栄が訪れ、未来が燃え上がる」と主張し、北朝鮮住民の忠誠を強く求めた。同紙は「革命の領導者に対する確固不動な信頼、それは勝利に対する信頼、明日に対する固い確信だ」とし、「この信頼を持つとき、この世には恐れるものはなく、成し遂げられないものはなく、超えられない試練の山はない」と強調した。その上で、「敵どもはこれ(金総書記への信頼)を恐れている」と指摘するとともに、こうした恐れのため、毎日、毎時刻にわが団結の城塞(じょうさい)を狙う敵どもの策動はより老獪(ろうかい)で悪辣(あくらつ)なものになっているとしている。

 行事の規模は平年水準だが、忠誠を督励する行事として12日には白頭山で党・政府・軍幹部や軍人、労働者らが出席する決起大会が開かれ、14日には平壌で全国青少年による忠誠の祝典が開幕した。民主女性同盟や職業総同盟、農業勤労者同盟などの各種団体もそれぞれ行事を開催した。

 また、今年は金総書記の偶像化を象徴するアイテムのひとつ「金正日花」の命名20周年にあたっており、中央報告会や金正日花祝典、金正日花展示会など金正日花関連の行事が相次いだ。

 誕生日の行事として金総書記に対する忠誠を強調することは例年と同じだが、今年の行事では忠誠を通じ2012年までに経済大国を建設するというスローガンが叫ばれている点が目を引く。労働新聞は11日に「首領様(金日成)の誕生100年となる2012年には必ず強盛大国の大門を開け放たなければならない」と述べたほか、金正日花祝典の報告でも2012年が強調された。金総書記を中心に団結し2012年には経済的な大国にしようという、住民を動かすための論理のようだ。

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