【ソウル15日聯合】増え続ける対日貿易赤字の改善に向け、政府が先端セラミック素材産業の育成政策を進める。
 知識経済部は15日、対日貿易赤字の改善策の一つとして「先端セラミック産業発展戦略」を立て、まずは国内のセラミック産業育成と技術開発に向けたインフラを構築する計画を明らかにした。

 政府の計画を受け、韓国窯業技術院は基幹技術の開発とともにセラミック素材の情報バンクを構築し、協力に関する了解覚書(MOU)を日本の材料物質研究機関と締結して先進技術の習得に乗り出す。また、セラミック新素材産業化支援センターは今年132億ウォン(約13億5277万円)の予算を投じ、酸化物セラミックを中心に新素材の研究開発から製品生産に至るまで関連企業を支援する。これとは別に、非酸化物セラミック素材企業の育成を支援するセラミック総合支援センターの建設に2011年までに272億ウォンの予算が投入される。

 過去20年間、韓国の電子産業は日本を相当水準まで追い上げてきたが、セラミックを中心とした素材分野は日本に及ばず、半導体シリコンウエハーやディスプレー用ガラス原板、携帯電話用カメラレンズなど中核部品素材を日本からの輸入に頼っている。2006年の1年間で2兆6000億ウォンの対日貿易赤字が生じた。

 知識経済部は、「ディスプレーや携帯電話の輸出が増えるほど、韓国の先端産業は日本のセラミック素材販売代理店の役割に転落する」とし、この問題を克服するためにセラミック技術開発に力を注ぐ計画を示した。

Copyright 2008(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0