【ソウル26日聯合ニュース】学術や経済などさまざまな分野で優れた資質をもつ外国籍の人材を確保するため、限定的ながら二重国籍が認められる。法務部は26日に開かれた第11回国家競争力強化会議で、優秀な外国人材の誘致に妨げになっていると指摘されてきた単一国籍主義の現行国籍制度を条件付きで緩和する案を報告したと明らかにした。
 これにより、科学・経済・文化・体育などの各分野で卓越した能力をもち韓国の国益につながると認められた外国人は、特別帰化対象者に分類され、国内義務居住期間(5年)滞在条件と帰化試験が免除される。また、これまで提出が義務付けられていた外国籍放棄署名の代わりに、韓国で外国人としての権利行使をしないという「外国籍行使放棄覚書」の提出だけで済む。そのため、韓国籍を取得したとしても、本来の国籍は維持できる。

 優秀外国人材に対する具体的な基準は、公聴会などで世論を取りまとめた上で国籍法施行令に明示するとした。選挙権と被選挙権の付与問題は今後検討する方針だ。

 法務部はあわせて、国際結婚や外国滞在などにより二重国籍を持つ韓国人に対し、国籍を選択する年齢に達すればこの事実を通告し、1年以内に国籍を選択しない場合は韓国籍をはく奪するとした「国籍選択催告制度」を導入することにした。

 現行法では満20歳以前に二重国籍となった韓国人は満22歳になる前に、満20歳以降の二重国籍者は取得から2年以内に、それぞれ国籍を選択しなければならず、何の措置も取らなければ通告のないまま自動的に韓国籍を失う。男性の二重国籍者は「第1国民役」に編入される満18歳になる年の3月末までに国籍を選択しなかった場合、兵役義務解消時まで二重国籍はそのまま維持されるが、義務解消後2年が過ぎると韓国籍が自動的に喪失されていた。こうした規定のため、一定時点で国籍を選択しなければならない事実を知らなかった人が、韓国籍放棄を望んでいないにもかかわらず本人が知らないうちに外国籍になるケースがたびたびあった。

 しかし、兵役義務を回避するための海外出産で出生した男性については、兵役義務履行後に国籍選択権を与える現行法がそのまま維持される。

 法務部の秋圭昊(チュ・ギュホ)出入国・外国人政策本部長は、「今回の二重国籍制限容認方針で、グローバル競争時代に外国人優秀人材を誘致し、海外同胞が祖国と連帯意識を強化する大きな枠組みが設けられた」と話した。

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