生前のヨ・ウンゲさん=(聯合ニュース)
生前のヨ・ウンゲさん=(聯合ニュース)
【ソウル24日聯合ニュース】女優のヨ・ウンゲさんが22日午後8時7分、肺がんのため仁川市内の病院で死去した。67歳。 ヨさんが肺がん闘病中だったことはしばらくの間伏せられていたが、出演ドラマの初放送を控えた先月23日に急性肺炎でドラマを降板した際、肺がんの事実も伝えられた。入院したヨさんは無菌室から集中治療室に移され、酸素呼吸器をつけたまま意識のない状態が続いていた。 2007年に腎臓がんを患いSBSドラマ「王と私」を降板したが、3カ月余りの治療を経てKBSドラマ「嫁全盛時代」で復帰している。当時、手術は成功し全快したと思われたが、がん細胞が肺に転移し再び闘病を余儀なくされた。 ヨさんの役者人生は、高麗大学国語国文科進学後、大学劇会の団員としての活動から始まった。大学演劇界の第1世代にあたり、1950~1960年代には俳優パク・クニョンさんとともに大学演劇界の双璧とされた。大学卒業後の1962年に実験劇団に入団、同年にTBC特別採用タレントとしてデビューした。生前のインタビューでは「女優になると言ったら家からひどく反対された。仕方なく教職科目を理由し学校に勤めようとしたが、学校に職がなく、演技をすることになった。運命だったと思う」と話している。 テレビデビューとなった韓国初の連続ドラマ「雪が降るのに」以来40年、韓国ドラマ界の生き証人といえる存在だった。20代から老け役をこなし、「お嬢さん」(1972年)、「土地」(1986年)、「息子の女」(1994年)、「青春の罠」(1999年)、「宮廷女官チャングムの誓い」(2003)、「私の名前はキム・サムスン」(2005年)、「銭の戦争」(2007年)など数多くのドラマに出演した。特に「チャングム」で演じた水剌間最高尚宮は世代を超えて愛された。 映画デビュー作は1968年の「母の日記」(イ・ヨンピョ監督)。女優がまだ少なかった1950~1960年代に主演女優を輝かせる個性派脇役として人気を集め、2000年代には「麻婆島」(2005年)「麻婆島2」(2007年)に出演しスクリーンで第2の全盛期を迎えた。 TBC演技大賞、KBS優秀番組評価賞演技賞、東亜演劇賞助演女優賞(1966年)、白想芸術大賞最優秀演技賞(1974年)などを受賞。47年の役者人生を終えたヨさんを慕う後輩も多い。
Copyright 2009(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0