【ソウル26日聯合ニュース】北朝鮮の2回目となる核実験は国際社会に衝撃を与えたが、北朝鮮が抽出していた兵器級プルトニウムや製造済みの核兵器の量が、それだけ減少したことも意味する。
 核兵器を追求する国は1回の大規模核実験の後、続けて小規模核実験を数回行い、核兵器の小型化を進めるのが一般的な経路だ。このため北朝鮮も今後数度にわたり、大小の核実験を行う可能性がある。しかし、国際社会による対北朝鮮大量破壊兵器(WMD)拡散防止包囲網のため、すでに兵器化されたか兵器化を待っているプルトニウムの量を短期間に大幅に増やすことは難しく、既存の在庫量で核兵力を増強するには限界があるだろう。北朝鮮が核兵器を製造するもう1つのルート、ウラン濃縮プログラムに関心を示しているのもこのためだ。
 北朝鮮はまた、核兵器の戦力化のため核実験だけを継続していくこともできない状況だ。
 現在の核能力については、各国の政府内外の専門家ごとに意見が分かれ一致した見解がないが、核兵器6~8個を製造できる40キログラム前後のプルトニウムを確保しているか、すでにこうした核兵器を製造したというのが、韓米軍当局の推定値だ。北朝鮮が米国に申告したプルトニウム26キログラムに、1994年の米朝枠組み合意締結以前に抽出したと推定される10~14キログラムを加えると、この値に近くなる。ここに寧辺5000キロワット級原子炉の使用済み燃料棒の再処理と兵器級プルトニウムの抽出を加えれば、7~8キログラムほどを追加で確保できるとみられる。
 ただ、こうした推定は大部分、北朝鮮の原子炉と類似した原子炉の稼動状態や一般的レベルの再処理・核兵器製造技術を基準としたもので、正確性は保障できないと、専門家らは指摘する。また、北朝鮮がこれまでの核実験で使用したプルトニウムの量も正確に判明していないため、今後、何回の核実験が可能で、何個の核兵器を保有しようとしているのかは極めて不透明だ。
 科学技術政策研究院のイ・チュングン南北協力チーム長は、北朝鮮の核兵器には5~7キログラムのプルトニウムが、核実験にも同様の量が必要だと推定されるとし「機械的に換算すれば、北朝鮮のプルトニウム保有量は最大で7~8回の核実験が可能な水準」だとの見方を示した。ただ、北朝鮮の技術力によりプルトニウム使用量にも違いが生じるだけに、推定に基づいた各機関の発表にも大きなばらつきが出るしかないと指摘した。北朝鮮が今後、核弾頭の小型化に力を入れることになれば、小規模核実験がさらに増える可能性もあるとした。
 さらに、北朝鮮は今後、使用可能な核兵器を保有しなければならず、核実験に使用されるプルトニウムの量は最小化すると予想される。やみくもに核実験を続けていくよりも、外部世界に核弾頭小型化に成功したように見せながら、核弾頭と長距離ミサイルを結合した核ミサイル能力の誇示に力を入れるものとみられる。
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