交渉決裂を受け、非正規職の雇用期間を2年間に制限する現行の非正規職法が7月1日から予定通り施行される。政府は統計庁資料を基に、7月からの1年間、正規職に転換されるか職を失うかの岐路に立つ非正規雇用の労働者は70万~100万人に達すると見通した。
3月の経済活動人口関連調査によると、非正規職法が適用される非正規雇用の労働者のうち、勤続期間2年を超えた労働者は71万4000人だった。例年の推移に照らし合わせると2年超過の非正規労働者は7月も同水準を維持し、8月から2年に達する見通しの約37万人を加えると雇用不安に陥る労働者数は100万人程度になると、政府は主張する。
一方、全国民主労働組合総連盟(民主労総)は政府のこうした推計をでまかせだと最も強く反発してきたが、最近では過多だと指摘しながらも雇用不安を全面的に否定はしていない。民主労総と韓国労働組合総連盟(韓国労総)は、7月以降に勤続2年を迎える労働者が毎月約3万2000人発生すると予想した。1年で雇用不安の規模が少なくとも38万4000人になることを認めたことになる。ただ、労働界の一部では、再契約しない期間労働者がそっくり入れ替えとなるため失業規模は拡大しないとの分析も出ている。
しかし政府は、勤務を続けたい職場を法のために去るしかない非正規労働者の立場と、5月現在で失業者が94万人に上っている状況で新たな職を探す間の苦しみを見過ごしてはならないと反論する。また、再契約されない労働者が外注化したり、職場を頻繁に移ることで熟練度を向上できず処遇や生活の質が低下する可能性もあると主張する。
一方、企業の動きを見ると、非正規労働者の雇用期間が適用される前に、将来的に直面する規制に備え早々に契約を打ち切る中小の事業所も増えている。雇用不安が間違いなく存在するという事実を改めて確認させるものといえる。
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