【ソウル9日聯合ニュース】国連食糧農業機関(FAO)は最新の作柄予想および食糧事情報告書で、北朝鮮は食糧不足と海外援助の減少という二重苦から600万人以上の住民が今秋の収穫まで食糧難にあえぐと見通した。
 自由アジア放送(RFA)がFAOアジア太平洋地域責任者、チェン・ファン氏とのインタビュー内容を8日に報じた。同氏は、春に収穫した麦や新ジャガイモをほとんど消費した上、国際社会の支援もままならず、「北朝鮮の食糧事情は今が大変厳しい時期だ」と述べた。ことしは農事に良い天候に恵まれたが、肥料が十分に供給されず食糧生産に支障を来たす見通しで、外部から170トン余りの支援を受ける必要があるとした。
 気象問題で生産量が減ったとの見方には同意を示さず、「天気は良く、降水量も適度で、日照りのような自然災害もなかった」と説明した。それ以上に懸念されるのが肥料問題で、韓国からの肥料支援の中断がコメ生産量に大きく影響することが心配されると指摘した。
 一部では北朝鮮食糧事情はさほど深刻ではないとの見解も出ているが、これに対しては「麦やジャガイモなどの2度目の収穫を最近行ったが、年間生産量の10%にすぎず、収穫後1~2か月の足しになるだけ」と説明した。今後数か月以内に外部の食糧援助がなければ、北朝鮮住民の苦痛はさらに深刻になる可能性があると強調した。
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