【ワシントン10日聯合ニュース】米国の核専門家が北朝鮮は最大10個の戦略核弾頭を保有しているとの報告書を提示した。ただ、核弾頭を運ぶミサイル能力がまだ立証されておらず、北朝鮮は核攻撃力を作戦に移せる水準には届いていないものと評価している。
 米国科学者連盟(FAS)の核兵器専門家のクリステンセン氏、自然資源防衛協議会(NRDC)のノリス氏が10日、各国の情報などを基に集計・分析した報告書を、核拡散防止を目指す非営利財団「プラウシェアズ・ファンド」のホームーページに掲載した。
 報告書は、北朝鮮の核兵器保有状況について、正確な実態を把握できる公開情報がないため不確実だとした上で、さまざまな情報を土台にすると最大10個の核弾頭を保有しているとの見方を示した。ただ、「2回の核実験にもかかわらず、北朝鮮が核兵器の能力を作戦に移せる水準に達したという証拠はない」としている。米国防総省傘下の国家航空宇宙情報センターのことしの調査も、核兵器を搭載した北朝鮮の弾道ミサイル力を認定していないと伝えた。
 一方、冷戦終息後、持続的な核軍縮努力にもかかわらず各国が保有する核弾頭はほとんど減っておらず、全世界の核弾頭数は9月1日現在で2万3300個余りに達すると推計された。このうち8190個ほどは、命令を出しさえすればすぐに発射可能な状態と分析された。
 国別の核弾頭保有量はロシアが1万3000個で最も多く、次いで米国が9400個、フランスが300個、中国が240個、英国が185個、イスラエルが80個、パキスタンが70~90個、インドが60~80個などと把握された。報告書は、冷戦終息から20年近く経つが、全世界の核弾頭保有量は許容できないほど多いと指摘した。

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