サムスン経済研究所のク・ボングァン首席研究員は29日に出した報告書で、日本との「相対的貿易収支比率」が1~6月にマイナス1.28と過去最低水準に落ち込んだと明らかにした。
この比率は、対日貿易収支を対日輸出額で割ったもの。数値がマイナスに向かうほど、貿易規模と比較した貿易赤字が相対的に大きくなっていることを意味する。数値は2000年のマイナス0.56から昨年にはマイナス1.21まで下落した。日本の輸出が後退した昨年第4四半期には0.98とやや改善したが、ことしに入り再び下落した。
こうした現象は、日本の部品・素材産業に対する過度な依存によるもの。部品・素材産業は外部環境の変化に影響を受けにくいため、同分野で世界1位の競争力を備えた日本企業が独占・寡占を形成している。実際に、IT産業での日本企業の最終製品シェアは2006年に25%にとどまったのに対し、素材市場のシェアは66%に達した。
ク研究員は、日本企業は不況の中でも研究開発(R&D)投資を拡大し、加工組立企業と部品・素材企業が協力して技術を蓄積していると説明。生産活動を増やすには必ず部品・素材を調達する必要があるため、経済危機以降の対日部品依存度はさらに高まると見通した。
韓国の対日輸入に部品・素材輸入が占める割合は、昨年第2四半期の55.7%からことし第1四半期に59.6%、第2四半期には61.7%などと上昇を続けている。ク研究員は、環境やエネルギーなど新成長エンジン分野で部品・素材産業を育成し、韓日自由貿易協定(FTA)交渉再開の前提条件として部品・素材産業の具体的かつ実践可能な協力案を整えるべきだと指摘した。
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