会合では50カ国余りの国が質疑に立ったたが、そのほとんどが北朝鮮での子どもの飢餓、南北離散家族、脱北者に対する過重な処罰、政治犯収容所の実態、公開処刑、拷問、司法権の従属などの問題を挙げた。特に、人権状況に対する透明性の不在を指摘した。
韓国の李晟周(イ・ソンジュ)国連代表部大使は、北朝鮮当局が国連子どもの権利委員会に参加し、今年初めには憲法に人権尊重と保護を明記するなど前向きな努力があったことに注目するとしながらも、「北朝鮮で人権と基本的な自由権に対する重大かつ組織的な侵害がある、という報告が続いていることを憂慮する」と述べた。なかでも、人権関連の法条文と実質的な執行に顕著な開きがあることを深く懸念するとした。また、朝鮮半島分断による南北離散家族、戦争捕虜、拉致被害者を3大懸案に挙げ、解決に向けた北朝鮮当局の積極的な努力を求めた。
一方の北朝鮮は、人権理事会加盟国が提起した問題点に対し、そのほとんどを認めることはできないとの立場を示した。李哲(イ・チョル)国連代表部大使は演説文を通じ、国連人権理事会と国連総会で北朝鮮の人権状況に対する不当な決議が強行採択されていると反発。「われわれはこれを認めることも受け付けることもしない。人権の政治化、選択性、二重基準の極致であり、断固として全面排撃する」と述べた。
審査結果をまとめた内容は9日に採択され、来年3月に北朝鮮に対し最終勧告が出される。
この普遍的・定期的審査は、2006年6月に発足した人権理事会の中核をなす制度。192の国連加盟国が互いに人権状況に対する評価と勧告を受けるもので、各加盟国が例外なく4年ごとに対象とされる。
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