ソウル・栗谷路で、倒れた街路樹=2日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル・栗谷路で、倒れた街路樹=2日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル2日聯合ニュース】強い台風7号が2日午前に朝鮮半島に上陸、通過した。3人が死亡、住宅156万7000戸が停電し、首都圏でも交通が乱れるなど被害が続出した。
 中央災難(災害)安全対策本部と韓国電力が明らかにしたところによると、京畿道・城南で37歳の男性が強風で倒れた街路樹が頭にぶつかり、忠清南道・瑞山では80歳の男性が風に飛ばされた瓦が頭にぶつかり、死亡した。全羅南道・木浦では76歳の男性が停電した住宅の電気配線を修理していたところ、感電し死亡した。
 台風の影響で、高速鉄道(KTX)をはじめとる旅客列車や首都圏の電車運行が一時中断した。首都圏地下鉄は1号線九老~富開、4号線安山~烏耳、2号線新道林~弘大入口区間で、断電や防音壁の倒壊などのため午前中に一時運行が中断された。国鉄京元線の竜山~議政府、京釜線の安養~九老、空港鉄道、京春線の大成里~清平など12区間でも、運行に支障を来たした。
 空の便は国際線、国内線合わせ28便が欠航。旅客船も済州~木浦線を往復する102隻が運航を見合わせた。

 強い風雨で中部から南の地域と江原地域では、折損した電線が地面に垂れ下がったり、電力供給施設の損壊するなどの被害があり、停電被害が続出した。全羅南道・光州、忠清南道・泰安、洪城など156万7000戸で電気の供給が止まったが、午後3時現在、144万戸で供給が再開されている。
 仁川の文鶴競技場は、強風で屋根7か所が破損。ソウルの昌徳宮では、天然記念物第194号に指定されているイブキの幹が折れる被害があった。泰安の安眠島、京畿道・加平の竜門山など休養林3か所では、建物や車両が破損。また泰安、仁川、全羅南道・麗水などでは船舶55隻が、強風で転覆や浸水した。

 このほか、収穫を控える農作物被害も大きかった。湖南地域では田592ヘクタールが水につかり、全羅南道・北道、忠清南道では果樹園511ヘクタールで実が落ちるなどの被害を受けた。
 ソウル市、京畿道、仁川市の小中学校では、同日午前、登校時間を2時間遅らせた。

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