【ソウル聯合ニュース】韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は11月をめどにロシアのメドベージェフ大統領と首脳会談を行い、同国の天然ガスを北朝鮮経由で韓国に送るパイプライン建設計画を協議する方向で検討を始めたことが1日、分かった。
 政府消息筋によると、李大統領は11月にハワイで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議やフランスで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合の期間中の韓ロ首脳会談開催、またはロシア訪問など、会談実現に向けた複数案を検討しているという。
 政府関係者は「年内にロシアとの首脳会談が1~2回行われる可能性がある」と伝えた。パイプライン建設計画と関連し、北朝鮮とロシアから協議の提案はなかったものの、韓ロ首脳会談が実現する場合、パイプライン問題が主要議題になるとの考えを示した。
 韓国政府は北朝鮮を通じるパイプライン事業がロシアに対する直接投資となるため、海軍哨戒艦「天安」沈没事件を受け昨年5月に発表した北朝鮮への新規投資を禁じた措置とは関係ないと判断している。そのため、ロシアとの首脳会談で同事業に向けた実務交渉が本格化するとの見方が強まっている。
 しかし、先月のロ朝首脳会談で両国はパイプライン建設計画をめぐり原則的な合意に達した段階であり、3カ国が交渉に着手するためには北朝鮮とロシアの立場が重要なだけに、同計画の議論が軌道に乗るまでは時間がかかりそうだ。
 青瓦台(大統領府)関係者は「複雑な条件が多いため、現在の状況はパイプライン建設議論を始めた20年前に比べ、少し進展した状態だ。3カ国による協議体や委員会を設置する問題もさらに検討しなければならない」と述べた。

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