【サンフランシスコ聯合ニュース】韓流ブームに後押しされ、米国の公立学校などで韓国語の科目が相次いで新設され、韓国語を学ぼうとする学生の熱気も高まっている。韓国語を公立学校の正規科目として採択するよう韓国政府や現地の韓国系の保護者らも奔走している。
◇昨年の10校から60校に急増
 駐サンフランシスコ韓国総領事館傘下の教育院は5日(日本時間6日)、カリフォルニア州東北部のドハーティバレー高校が韓国語を正規の外国語科目として採択したと明らかにした。今学期から2クラスを新設した。
 同州のジョン・E・スタインベック小学校では今学期から、平均成績が98点以上の児童を対象に発展学習プログラムとして、韓国語を放課後に週3時間教えている。同州以外でもニュージャージー州リッチフィールド高校が今学期から韓国語クラスを開設し、40人以上の学生が履修している。
 サンフランシスコ市内のローウェル高校では110人が韓国語を第二外国語として履修しており、このうち韓国人駐在員や韓国系家庭の子どもは22人で20.0%、中国系が71人で64.5%と最も多い。白人系は9人だった。
 米国で韓国語科目を採択している公立学校は昨年の10校から60校に急増したと集計されており、今後さらに増えると期待されている。米国以外でもフランスの2高校が今学期から韓国語を正規教科課程として採択し、授業がスタートしている。
◇韓国政府や韓国系住民が積極支援
 韓国語を正規科目として採択する学校が増えているのは、最近アジアを越えて欧州や米国に広がっている韓流ブームと、韓国の経済的地位向上に後押しされているからとみられる。
 ローウェル高校の韓国語教師チョ・アミさんは、「すべてを韓流で説明することはできないが、やはり影響は大きい」と話した。
 ドハーティバレー高校保護者会のカン・サンチョル会長は、「韓国の経済的地位が向上し、韓国とビジネスをしようという米国企業が増えたことが韓国語に関心が集まった一つの要因」と説明した。
 カン会長は、韓国政府がこうした経済力を背景に、韓国語クラス開設時に最大3万ドル(約230万円)の予算や奨学金、生徒や教師の韓国研修など、さまざまな支援を提示していることも影響が大きいと評価した。
 また、米国各地で韓国系公立学校の保護者らや韓国語教育専門家、現地に派遣された政府関係者らが「韓国語正規科目採択推進委員会」を相次いで発足させ、活動を続けている。
 カリフォルニア州の韓国語専門大学アドロイトカレッジの具銀姫(ク・ウニ)学長は、「韓流人気が高まっている今こそ、韓国語を米国だけでなく世界各地に広める絶好の機会」として、韓国政府のさらなる支援と韓国系保護者の参加の必要性を強調した。

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