【ソウル聯合ニュース】2012年は、韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件と延坪島砲撃で冷却化した南北関係の「分岐点」となりそうだ。
 来月1日の北朝鮮の新年共同社説、故金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男で、後継者の金正恩(キム・ジョンウン)氏の誕生日(1月8日)などを機に、北朝鮮の対韓国政策の輪郭が浮き上がるとみられる。
 韓国も、李明博(イ・ミョンバク)大統領の新年のあいさつ、国防部、外交通商部、統一部の業務報告、李大統領の中国訪問などを通じ、対北朝鮮政策の新たな流れを示すのではないかとの見方が出ている。
 青瓦台(大統領府)高官は23日、聯合ニュースの電話取材に対し、「来年初めが南北関係にとって重要な時期になる。金総書記の死去を受け、韓国が取った柔軟な措置に対し北朝鮮がどのような反応を示すかが鍵だ」と述べた。
 また別の青瓦台高官は「予断はできないが、北朝鮮の新年共同社説をはじめ各種の韓国に対するメッセージ、新指導体制の人選などから、北朝鮮のスタンスや立場を推し量ることができるのではないか」との見方を示した。李大統領の新年のあいさつで、北朝鮮に対する新たな提案が出る可能性は高くはないが、今後の南北関係の流れの変化を読み取ることができる内容が盛り込まれる可能性はあると述べた。
 北朝鮮は新年共同社説で正恩氏の対外政策を打ち出すと予想される。北朝鮮は22日、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」で正恩氏を「革命の継承者・人民の指導者」と明示し、「金正恩時代」の幕開けを宣言した。
 また、李大統領の訪中も注目される。金総書記死去後、韓中首脳が初めて会うため、今後の南北関係における中国の役割や、韓中間の協調などについて意見交換が行われる見通しだ。
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