◇薄くなる存在感
韓国の金融当局や金融業界によると、外資系金融会社のシェアは昨年より低下している。
外資系銀行が銀行業界の貸出金に占める割合は、韓国スタンダード・チャータード(SC)銀行が6月に3.1%、韓国シティ銀行(シティバンク系)が2.2%で、前年同月に比べ0.5ポイントと0.1ポイント、それぞれ低下した。
生命保険会社の1~3月期の収入保険料をみると、外資系11社が占める割合は18.6%にとどまった。2007年から2010年まで約21~23%台だったシェアは、昨年20.7%、今年は10%台に落ち込んだ。
外資系損害保険会社15社の元受保険料も、2011年の2.2%から今年1~3月期に2.0%に下がった。
外資比率が50%以上の資産運用会社23社のシェアは、今年11月末時点で15.9%と、1年前の17.1%から縮小した。
外資系金融会社は業績も振るわない。シティ銀行は7~9月期の当期純利益が前年同期比73.3%、SC銀行も64.0%、それぞれ急減した。外資系の資産運用会社は6月時点で、23社中9社が赤字を計上している。
◇規制や偏見も壁に
世界的な景気減速で本社の状況が悪化する中、外資系金融会社は韓国市場でも底辺拡大どころか利益を出せずにいる。
ゴールドマン・サックス資産運用は先月、ソウル支店を閉めた。韓国進出から5年での撤退となる。ING生命とウリアビバ生命も株式の整理に乗り出した。
英金融大手のHSBCは韓国のリテール部門の営業中断を検討中だ。SC銀行とフィデリティ資産運用は韓国撤退のうわさが流れているが、会社側は否定している。
ある外資系証券会社のアナリストは「不況を受け、グローバル金融会社がポートフォリオを調整している。選択と集中を進めた結果、営業不振の市場から整理している」と説明した。
外資系銀行の関係者は、韓国の規制と本社指針の板挟みになっている上、韓国の銀行のインターネットバンキングにも押され気味とこぼした。別の関係者は、外資系に対して韓国市場を食い物にしているという偏見も多いと話した。
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