インタビューを受けるチョン・ウソン=4日、ソウル(聯合ニュース)
インタビューを受けるチョン・ウソン=4日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の俳優、チョン・ウソンは4日、ソウル市内のカフェでインタビューに応じ、自身が主演と制作を手がける映画「私を忘れないで」(原題)と同作の演出を担当するイ・ユンジョン監督に対する思いを語った。 イ監督は高校生のときに書いた短編小説をベースに2010年に同名の短編映画を制作。さらに長編のシナリオを書いてチョン・ウソンに渡し、本作で長編デビューした。 チョン・ウソンとイ監督の関係は、映画「グッド・バッド・ウィアード」(2008年)の制作時にさかのぼる。チョン・ウソンはこの作品に主演し、イ監督はスクリプターというスタッフとして携わった。 チョン・ウソンはイ監督について、映画を通じて知り合ったが親しく連絡する関係ではなく、シナリオの習作に対して関心が高い映画界の後輩という程度の認識だったという。今回の映画の短編バージョンを観て、作品のトーンなどに新鮮さが感じられたと説明した。 また、イ監督が「チョン・ウソンにシナリオを渡すのが難しい」と話していたと伝え聞いて大きな距離を感じ、映画界の先輩として後輩の才能を生かしたかったと話した。 「私がだんだん旧世代になり、新世代との交流が断絶すれば、私自身も機会を失います。このような壁を壊し、出て行くのは先輩の役割です」との考えを示した。さらに「新人監督が俳優にシナリオを渡すのは当然の行為と話しました。シナリオを読んで、個性がある恋愛映画になると思いました」と振り返った。 映画は、交通事故で過去10年間の記憶を失ったソグォン(チョン・ウソン)と彼の前に現れたミステリアスな女性、ジニョン(キム・ハヌル)の恋を描いている。 チョン・ウソンは映画「私の頭の中の消しゴム」(2004年)でアルツハイマー病により大切な記憶を失っていく恋人を支える役を演じたが、今回の映画では消えた記憶により感情を失った男を演じた。 記憶という単語から二つの映画には似た面もあるが、両作品が示す愛の内容は全く違うと説明する。自身の恋愛観については「愛はすべてファンタジーだと考えます。ファンタジー的な愛を日常的な愛と決め付け、直視できないことが問題でしょう。結婚はいつも願っていますが、まだパートナーに会えません」と明かした。 また同作品で初めて制作に携わった自身について「分別がない制作者」と表現した。 「この頃は恋愛映画が沈滞しているからやるべきだとの考えは全くありませんでした。同じ論理で、いま恋愛映画をつくるのは危険ではないかという憂慮も、老練な制作者ならするでしょう」とした上で、「自身が意味を付与する作品があったら挑戦すれば映画の多様性が生まれると思います。それにアクションよりは恋愛物のほうが長くできると思います」と話し笑いを誘った。 チョン・ウソンは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の名誉使節としても活動しており、昨年はネパール大地震の被災者を援助するため5000万ウォン(約501万円)を寄付したほか、南スーダンを訪問するなどしている。 「ある瞬間から自分のことだけしようというのではなく、一緒にしようと思うようになりました」とした上で、「(このような活動を)もう少し早く始めることもできたのに残念です」と話した。 映画「私を忘れないで」は7日に韓国で封切られる。 yugiri@yna.co.kr
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