コロナの次はインフレ…英国から「パブ」が消える(画像提供:wowkorea)
コロナの次はインフレ…英国から「パブ」が消える(画像提供:wowkorea)
英国文化を代表する「パブ」(PUB)が史上最低水準に減ったとBBC放送が3日(現地時間)報道した。コロナパンデミックからの回復局面でインフレが襲ったためと分析される。

 不動産コンサルティング会社のアルトゥスグループによると、6月基準でイングランドとウェールズで営業中のパブは3万9970社と集計された。これは2012年以降7000件以上減少したもので、史上最低水準だ。

 英国のビール文化を代表する「パブ」は「パブリックハウス」(Public House)の略語で居酒屋を意味する。英国内の大多数のパブはイングランドとウェールズに集中しており、スコットランドと北アイルランドのパブは合わせても数千か所に過ぎない。

 アルトゥスは「昨年イングランドとウェールズで400件のパブが廃業し、今年上半期にも200件が閉店した」として「これらの地域で営業中のパブは統計を集計し始めた2005年以降、最も少ない水準となった」と説明した。

 パブが減少したのは高い税率、スーパーマーケットとの価格競争、英国若者の飲酒忌避傾向強化などが複合的に影響を及ぼしたが、最大の要因はコロナパンデミックだった。英国ではコロナ以前は約6万件のパブが営業していたが、そのうち数千件がパンデミックを契機に廃業したと伝えられた。

 さらに13世紀から1200年以上営業を続けてきた英国で最も古い「イェオルデ・ファイト・コックス」(Ye Olde Fighting Cocks)も、今年初めに閉店を発表した。このパブは世界大戦やペスト拡散なども生き抜いたが、パンデミックによる財政圧迫は克服できなかった。

 最近はウクライナ戦争によるエネルギー費用の急騰などインフレが財政負担を加重させている。英国の5月の消費者物価指数は前年同期比9.1%上昇し、1982年3月以来40年ぶりに最も高い上昇率を記録した。

 英国ビールおよびパブ協会(BBPA)のエマ・マクラーキン最高経営者(CEO)は「パブがやむを得ず廃業することは英国全国の村と都市などの地域社会に莫大な損失をもたらす」として「私たちはパンデミックの2年間という最も難しい時期を耐えてきたが、今はまた極度の費用上昇という危機に直面している。支援を受けられなければ毎年さらに多くのパブが消えるだろう」と憂慮した。
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