ストロークするLPBAの優勝者キム・ミナ(画像提供:wowkorea)
ストロークするLPBAの優勝者キム・ミナ(画像提供:wowkorea)
韓国プロビリヤード協会(PBA)が今月14日から21日までの8日間、ソウル・メイフィールドホテルのメイフィールドボールルームで開催した今シーズン2大会目となる「ハナカードPBA-LPBAチャンピオンシップ」で、キム・ミナ(32 / NH農協カード)とDavid Zapata(スペイン / 30 / ブルーワンリゾート)が優勝した。

キム・セヨン の最新ニュースまとめ

 シーズン開幕戦「慶州ブルーワンリゾートPBA-LPBAチャンピオンシップ」の18日後に行なわれた2大会目は、PBAの新たなスポンサーとなったハナカードがタイトルスポンサーとして参加する初めての大会。またハナカードはPBA入りと同時にハナカード1Qペイプロビリヤードチームを結成し、8月に開幕するPBAチームリーグに参加する。

 女性の部では、キム・ミナが“LPBA最強”のスロン・ピアビ(カンボジア / 32 / ブルーワンリゾート)とフルセットまで持ち込む接戦を繰り広げ、セットスコア4対3でプロ初優勝を手にした。14試合目で初めての優勝カップを手にしたキム・ミナは、優勝賞金2000万ウォン(約200万円)を獲得。また大会中に最高アベレージを記録した選手に贈られる「ウェルベントップランキング」はベスト32でアベレージ1.391を記録したパク・ジヒョンが受賞した。

 2020年8月(2020-21シーズン)にアマチュアランキング1位でプロ入りを電撃宣言したキム・ミナは13戦14期で感激のプロ初勝利を果たした。これまでの最高成績は準決勝2回。プロの舞台で初めて“LPBA最強”のスロン・ピアビを相手にしたキム・ミナはセットスコア1対3の崖っぷちに追い込まれたが、驚くほどの集中力を発揮して大逆転勝利という名勝負を見せた。一方、LPBA最短期間の最多優勝(4回)に挑んでいたスロン・ピアビは、決勝で惜しくも負けを喫した。

 プロ初勝利を達成したキム・ミナは「アマチュア時代にずっと上位圏内にいたが、プロに転向して自らに対する期待が大きかった。これまで2シーズンの間、完全に崩れてしまった。それから自分を振り返るきっかけとなり、他の選手の成長する姿を見習って、自分の悪い点をチェックしながら努力してきた。前シーズンが終わってから『いつ優勝しても遅いんだから、早く優勝しなきゃ』という焦る気持ちを捨てた結果が良かった。おかげで今シーズンの開幕戦でもベスト4まで上がり、今回は良い結果を得られた」と感想を明かした。今後の大会については「試合運びではなく気持ちの持ち方について気付いた。これからも前向きに考えて試合に臨んだら、うまくいくのではないかと思う」と覚悟を見せた。

 一方、日本の界文子は組1位で、肥田緒里恵はベスト8に進出して突風を予告したが二人ともキム・セヨンに負けてしまい、次の大会への期待を高めた。

 男性の部の決勝では、スペイン人のDavid Zapataがイ・サンデ(41)を相手にフルセットの接戦の末、セットスコア4対3で勝利を収め、世界のプロビリヤード最高賞金となる1億ウォン(約1000万円)を獲得した。

 Zapataは、シーズン王中王戦と言える19-20シーズンの「SKレンタカー ワールドチャンピオンシップ」で優勝したことがあるが、通常の大会での優勝はなかった。一方、今大会で決勝まで上がったイ・サンデは、目前にしたプロ初勝利を逃してしまった。

 試合前には客観的な戦力のZapataが先攻するだろうという予測は見事に外れた。イ・サンデは粘り強く追い続け、一寸先も予想できないフルセットの接戦を繰り広げた。しかしZapata は4回の決勝経験と努力を実らせ、最後のセットでも落ち着いて初球を2得点にしたのに続き、2-1-3-3得点と積み上げ、5イニング11対6で勝利を収めた。

 優勝したZapataは「本当にずっと待っていた優勝だ。すごく幸せだ。試合前からいい感じがしていたが、優勝者は1人なので緊張もした。最後の7セットは11点で大変だったが、優勝という結果にただうれしい」と感想を伝えた。続けてこれから何回優勝できそうかという質問に「勝ちたい気持ちはやまやまだが、はっきりと答えるのは難しい。ずっと優勝できたらいいが、いまのコンディションを維持して困難に打ち克てれば良い結果があると思っている」と答えた。

 また記者から「何回も準優勝に終わった理由」を聞かれると、「毎回、決勝戦の相手選手たちの技量が高く、優勝するまで大変だった。ワールドチャンピオンシッの決勝と何回もの準優勝の経験を生かして優勝を果たせた」と語り、8月に開催されるチームリーグ開幕戦でも「ブルーワンリゾートのチームの人たちと一生懸命に練習をして最高の技を見せたい。良い成績が出せるよう頑張る」と明かした。

 惜しくも準優勝となったイ・サンデは「初めて決勝に上がり、すごく震えた。結果はちょっと残念だが、良い経験ができてうれしい。全力で戦ったが、Zapata選手のほうが上手だった。次は必ず優勝したい」と述べた。賞金は、新型コロナで営んでいた羊肉の焼き肉店を閉めた際にできた借金を返すのに使うという。今後の目標については「もっと頑張ればうまくいくと思う。前シーズン最後の大会でもベスト16に上がり、今シーズンの開幕戦もベスト8、今大会は準優勝まできた。ことし、1回は優勝するという目標で頑張りたい」と語った。

 PBA TVとYouTubeで生中継された本大会は、フルセットの接戦で関心を集め、リアルタイム視聴者が女性の部決勝で2万8000人、男性の部決勝は4万人を突破して女子ゴルフのリアルタイム視聴者を超える人気を記録した。


イ・サンデ vs David Zapata 決勝第7セット[ハナカードPBAチャンピオンシップ]
イ・サンデ vs David Zapata 決勝第7セット[ハナカードPBAチャンピオンシップ]




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