味覚や嗅覚を喪失させる新型コロナウイルス…全世界で2700万人が「ロング・コビット」 = 韓国(画像提供:wowkorea)
味覚や嗅覚を喪失させる新型コロナウイルス…全世界で2700万人が「ロング・コビット」 = 韓国(画像提供:wowkorea)
新型コロナウイルスに感染後、嗅覚や味覚を失う症状を経験した人々は、全世界で2700万人に上るという研究結果が発表された。

 1日、米国の医学専門誌 メドページトゥデイ(MedpageToday)によると、シンガポール国立大学が米国、英国、ポーランドの共同研究チームと共に全世界の成人の新型コロナウイルス感染者を追跡調査した結果、感染者全体の4~5%にあたる2700万人が味覚、嗅覚を失う症状が長期間続いているという。

 この研究は先月27日、英国医学ジャーナル(BMJ)に掲載された。研究チームは、新型コロナウイルスの感染者、約3600人を対象に調査した18の研究を基にメタ分析を進め、症状の持続が28日未満の事例を除き、嗅覚や味覚が回復しない確率を示す数学的なモデリングで潜在値を求める方式で患者の推定人数を割り出した。

 世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルスに感染後、3か月以内に複数の症状が発生し、少なくとも2か月間続く状態を長期持続後遺症である「ロングコビッド」と定義している。

 分析の結果、患者のうち5.6%は嗅覚の喪失が長期間に渡り、4.4%は味覚喪失が続いていることがわかった。感染後、27か月が過ぎても嗅覚が回復していない患者もいた。

 全世界の新型コロナウイルス感染者5億5000万人を基に計算すると、少なくとも1500万人が嗅覚、1200万人が味覚の喪失が長期間に渡り続いているものと推定される。

 研究チームは、嗅覚と味覚の喪失が生活の質に及ぼす影響が大きいだけに、適切な治療と支援のための政策の立案が必要だと提言した。
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