舞台あいさつするイ・ナヨン=24日、ソウル(聯合)
舞台あいさつするイ・ナヨン=24日、ソウル(聯合)
キム・ギドク監督の15本目の韓国映画『非夢』のマスコミ試写会が23日午後、龍山CGVで行われた。
『非夢』は、恋人を忘れられずいつも夢で再会するジン(オダギリジョー)と、毎晩無意識の状態でジンの夢の通り実際に行動するようになるラン(イ・ナヨン)の悲劇的な物語だ。キム監督はこのシノプシスを2年前に夢で見てその場で書いた。監督の車を助監督が運転し、監督は助手席で寝ていて事故が起こったが、その事故を監督が起こしたという錯覚に陥った。夢の中の過去、現在、未来に関する話をやってみたいと思い、悩んだ末にできたのが『非夢』だ。現実と夢を行き来する話だが、「結局、この映画の最大のテーマは愛、愛の限界。アシ原のシーン場面がこの映画が伝えようとするもの」と説明した。

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『非夢』では伝統家屋や寺など韓国的な風景が主な背景となっている。日本の俳優オダギリジョーが登場するが、オダギリジョーは日本語で、イ・ナヨンは韓国語で通訳なしに会話を交わし、お互いの言葉を理解する。「韓国的な風景は、私が韓国人だからいつもそうなってしまいます。今回の映画で決めていたことは100%韓屋で撮るということだったので、日ごろ気になっていた韓屋で撮りました。せりふの問題は半信半疑でしたが特に問題はないだろうと思いました」。

オダギリジョーのキャスティングについてキム監督は、『うつせみ』以降、パートナーとして仕事をしてきた映画会社スポンジの代表がキャスティングを全面的に担当しているとし、「きょう映画を見るといい絵になっている。ありがたい」と話した。

キム監督はまた、魂を象徴するチョウが見えるバージョンと見えないバージョンの2通りを作ったと紹介した。この日の試写会ではチョウが見えないバージョンが上映されたが、国内ではチョウが見えるバージョンが上映される予定だ。

同席した主演女優のイ・ナヨンは、「監督のこれまでの作品をそれほど多く見てないため、多くの人たちが監督に対して持つ強いイメージがわたしにはなく、溶け込みやすかった。監督だけのカラー、相手俳優やシナリオの感じ、すべてが良くてとにかく撮影に臨んだ」と語った。現実にはあまりないストーリで、登場人物が置かれている状況が興味深く、ジャンル的にも普通の女優のキャラクターでは限界あるためにシナリオが一層面白く感じられたという。

オダギリジョーについては「目と目、心と心で演じたため問題はなかった。外国の俳優なのに警戒の壁もまったくなく、俳優として刺激を与えてくれる、学ぶ点の多い人だ」と手放しで褒めた。

『非夢』は来月9日に封切られる。

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