安蘭けいさん=(聯合ニュース)
安蘭けいさん=(聯合ニュース)
「私はもちろん、韓国人です。韓日をつなぐ懸け橋になりたい」――。宝塚歌劇団出身の安蘭けいさん(41)が演出家・蜷川幸雄さんの初の韓国公演となる「アントニーとクレオパトラ」で主役クレオパトラを演じる。24日スタートの公演前に聯合ニュースの取材に応じ、自らのルーツである韓国での公演について語った。

 韓国公演は2度目だ。1度目はトップスターに登りつめた宝塚歌劇団の来韓公演(2006年)でやって来た。「韓国のお客さんの反応は良かったですね」と振り返る。

 1991年から19年間在籍した宝塚歌劇団でも、自らが在日3世ということを隠さなかった。そのせいで、トップになるまで時間がかかったのでは?との記者の意地悪な質問にも、「そうかなと思ったこともありました」と正直に話す。それでも、「韓国人ということを隠そうとは思わなかった。だって当たり前のことを、なぜ隠す必要があるのですか?」と屈託がない。

 「アントニーとクレオパトラ」はローマ帝国の老練な政治家アントニーとエジプトの女王クレオパトラの悲恋と政治の激動を描く。自らが演じるクレオパトラについて、安蘭さんは「強さや堂々としたところを表現しますので期待して下さい」と話す。

◇韓国での活動も視野に
 K-POPやミュージカルなど日本での韓流ブームについては、「在日として日本で生まれ育ったが、韓流で自分と韓国との距離が縮まった。韓国が自分の国だということが、うれしい」と声を弾ませる。
 「アントニーとクレオパトラ」は24~27日にソウル・LGアートセンターで上演される。公演は日本語で行われ、韓国語の字幕がつく。「機会があれば、祖国でたくさんの舞台に立ちたい。両国の懸け橋のような役割をしたい」。同公演をきっかけに韓日をまたにかけた活動も見据える。

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