チョ・スンウ=15日、ソウル(聯合ニュース)
チョ・スンウ=15日、ソウル(聯合ニュース)
プロ野球がテーマの新作映画「パーフェクトゲーム」(パク・ヒゴン監督)に主演した韓国俳優のチョ・スンウが、ソウル市内のホテルでインタビューに応じた。映画への出演は「炎のように蝶のように」(2009年)以来2年ぶり。

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 「パーフェクトゲーム」は、韓国の名投手、ロッテ・ジャイアンツの崔東原(チェ・ドンウォン)とヘテ・タイガース(現起亜タイガース)の宣銅烈(ソン・ドンヨル)の最後の対決を描いた作品。1987年5月16日に行われたロッテ対へテの試合は、両投手の力投により延長15回の接戦の末、2対2の引き分けに終わった。今でも韓国プロ野球史に残る名勝負として語り継がれている。

 チョ・スンウが崔投手を、俳優で歌手のヤン・ドングンが宣投手を演じた。「国宝級投手」の異名を取った天才肌の宣投手に対し、崔投手は地道な練習を積み重ねトップの座に上り詰めた努力家。今年9月にがんで亡くなった。
 チョ・スンウは映画のシナリオを読んだ途端、心が引かれたという。
 「作品を選択するとき、たとえ幼稚でもメッセージが明確な作品を好みます。『パーフェクトゲーム』はメッセージが明確でした。よどんだ時代に喝を入れることができる痛快さのようなものを感じました」
 これに加え、昔からの夢も出演の決め手となった。中学生のころまでは投手になるのが夢だったため、一度は野球映画に出演してみたいと思っていたそうだ。
 シナリオを手に取った瞬間、宣投手役にはヤン・ドングンがふさわしいと思ったという。パク監督にヤン・ドングンを起用するよう要請したところ、前向きな返事があった。ヤン・ドングンとは旧知の間柄だが一度も共演したことはなかった。
 ヤン・ドングンとの演技対決はどうだったかと尋ねると、「演技は呼吸であり、アンサンブルであって、対決ではない」ときっぱり。ヤン・ドングンについては「自然な演技の大家」と評価した。

 映画に出演するにあたり、パク監督からは600ページに上る資料を渡された。崔投手に関する情報が詳しく書かれた資料だった。
 「崔さんは人間味があり立派で、人情に厚い人。ユニフォームを着ているときと脱いだときは完全に違う人でした。僕も舞台に立ったときと舞台の外では違うので、崔さんと似ている部分があると思います」
 映画では投球フォームから表情、動作まで崔投手をリアルに演じた。ただ、生前の崔投手に会えなかったことは今でも心残りだという。

 ◇「現在は人生の2打席目」
 人生のターニングポイントについて尋ねると、野球に例るならば「今は人生の2打席目」だと表現した。
 「出演したミュージカルはどれも成功しましたが、映画は『タチャ イカサマ師』『マラソン』『ラブストーリー』が少し人気を得ました。10本の映画に出演しましたが、打率に例えるなら3割でしょうか。満足しています。『パーフェクトゲーム』も成功し、野球映画の動員記録を破りたいですね」
 最後に、「演技とは何か」と聞いてみると、次のような答えが返ってきた。
 「30年後に答えることができそうです」

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