男性グループ「TimeZ」
男性グループ「TimeZ」
去る15日、Mnet「エムカウントダウン」でタイ人歌手のNatthewが韓国語の曲で国内デビューを飾った。

TimeZ の最新ニュースまとめ

 この日、韓国でデビューシングル「She's Bad」を発表したNatthewは、CJ E&Mの音楽事業部門とタイのCPグループ傘下トゥルーミュージックが共同で投資しデビューさせた歌手だ。

 CJ E&Mがアジア圏で才能あるアーティストをK-POP制作システムと結合させ、グローバルスターとして育成する合作プロジェクトの一環。Natthewだけでなく、このところ韓国歌謡界には韓国と中国、韓国とインドネシアなど合作歌手たちが続々とデビューしているのだ。

 K-POP歌手を育成する韓国のカルチャーテクノロジー(CT)がアジア圏に浸透している。それは、いまK-POPや韓流は国内歌手を一方的に海外へ進出させる方式ではなく、韓国の技術力で現地のコンテンツを披露する段階まできていることになるのだ。

■タイ:Natthew、中国:TimeZ、インドネシア:S4
 すでにタイで人気歌手として活動しているNatthewは、今回シングルを発表し、韓国スタッフと作業を行ってきた。

 韓国デビュー曲「She's Bad」は、Rian(ピ)の「君をつかまえる歌」やキム・ヒョンジュンの「Lucky Guy」などのヒット曲を手がけたキム・テワンが制作し、「BEAST」のヨン・ジュンヒョンがラップを担当。また、「Brave Girls」のソアがミュージックビデオに出演し、「RAINBOW」のジェヒョンがロゴデザインに参加した。

 Natthewは「ただ韓国を訪問した外国人歌手ではなく、韓国ファンに認められることを目標にしている」とし、「タイと韓国の文化交流に寄与し、タイでは一段階成長した姿を見せたい。両国で活発に活動する歌手になりたい」と覚悟を明かした。

 CJ E&M音楽事業部門は、中国企画会社スーパージェットエンターテインメントと共同投資して制作した男性グループ「TimeZ」も披露した。

 「TimeZ」は韓国人メンバー2人と中国人メンバー4人で構成されており、先月18日に韓国と中国で中国語のデジタルシングル「アイドル万々歳」を同時リリース。Mnet「エムカウントダウン」でデビューステージを披露した。

 両社がおよそ2年前から共同で企画してきた同グループは、中国作曲家から曲を提供されたが、韓国と中国を行き来しながらおよそ1年間トレーニングを受け、韓国有名ミュージックビデオ監督と共にミュージックビデオを撮影した。

 スーパージェットエンターテインメント関係者は「中国語と韓国語それぞれでレコーディングしようという意見もあったが、K-POPの洗練されたスタイルで作られた中国語の曲が韓国では新鮮に聞こえるだろう、という判断により、果敢な決定を下した」とし、「K-POPとして証明された韓国の優秀な歌手制作システムと中国情緒に通じる音楽の結合で成功を期待している」と説明した。

 これ以外にも韓国とインドネシア合作の男性グループ「S4」が登場した。

 「S4」は、国内企画会社であるレインボーブリッジエージェンシーとインドネシアの企画会社YSメディアがタッグを組んで作り上げたグループ。先月、デビューシングル「She is my girl」をiTune(アイチューン)に公開した。

 メンバーらは、インドネシアのTVインドシアルのオーディション番組「ギャラクシースーパースター シーズン1」で選ばれたインドネシア人4人で構成されている。彼らは、韓国に滞在しレインボーブリッジでトレーニングを積み、作曲家キム・ドフンのプロデュースでインドネシア語と英語バージョンのデビュー曲をレコーディングした。また「4Minute」のヒョナが同曲のラップに参加している。

 レインボーブリッジの関係者は「『S4』は、来年の韓国とインドネシア修好40周年に合わせて、両国の文化交流の架け橋として活躍するだろう」と伝えた。

■歌手育成システムが核心技術…双方向の交流に一役買う
 このような流れは、国内歌手を一方的に海外に輸出する第1次韓流を越えて、韓国とアジア各国の企画会社が手を組んでK-POPスター育成システムとプロデュースシステムで現地コンテンツを披露する、という点で一段段階進化した韓流と評価される。

 CJ E&M音楽事業部のアン・ソクジュン代表は「K-POPのグローバル化のために、いままで韓国の歌手と音楽を海外に輸出してきた。しかし、これからは現地アーティストを私たちの企画力と制作システムを駆使して育て上げるというコンテンツ現地化を進めなければならない。コンテンツについて管理を誰が行うのか、という問題があるだけ。タイ語や中国語で歌うことよりは重要ではない。Kカルチャーが溶け込めばいい」と説明した。

 アジア圏の企画会社が、国内企画会社と相次いでタッグを組んでいる背景には、体系化されたK-POP歌手育成システムの優秀性があるだろう。

 韓国文化産業交流財団のあるインドネシア通信員は「現地メディアは、インドネシアクリエイティブ産業が韓国を見て、学ぶ点が多いと評価している」と伝えた。

 実際、Natthewは国内でトレーニングを受けた後、見違えるように実力が上がっていたという。

 Natthewのスタッフは「Natthewは、本当に変わった」とし、「タイにいたときはもちろん、韓国に到着してすぐにダンスや歌を習っていたときより、動きや発声などを見ると格段に成長した」と語った。

 また、数年前からはK-POP歌手育成システムがアジア圏で広くベンチマークされるようになった。台湾グループの「Rolly Pop」は「BIGBANG」、「SUPER7」は「少女時代」をベンチマークしたことで知られており、中国のウェイチョン、フィリピンのポインテンは国内でダンスおよび音楽レッスンを受けて、作曲やミュージックビデオも制作した。

 レインボーブリッジの関係者は「アジア圏の企画会社から現地歌手のインキュベーション依頼が相次いでいる」と言う。

 専門家たちは、これら合作コンテンツが一方通行だった既存の韓流パターンから抜け出し、双方向の交流として発展。そして架け橋としての役割を果たすだろうと期待する。

 韓国文化産業交流財団の関係者は「世界に浸透したK-POPブームの中心には、K-POP歌手の育成システムがある」とし、「韓国がアジア国家とタッグを組み、韓国のカルチャーテクノロジーで現地歌手を育成することは、双方向の交流という側面でもプラスに作用する」と評価した。

 しかし、合作歌手たちが韓国で人気を得るかどうかは未知数だ。

 ある国内音盤企画会社の代表は「国内の企画会社が制作したグループに外国人メンバーがいることは(韓国人が)自然に受け止めているようだが、言語的な側面なのか、外国人歌手の登場には関心度は落ちている」と語った。

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