記者会見を行う野島伸司さん=3日、ソウル(聯合ニュース)
記者会見を行う野島伸司さん=3日、ソウル(聯合ニュース)
数々のテレビドラマの脚本を執筆しヒットを飛ばしてきた野島伸司さんは3日、ソウルで韓国の脚本家らを対象に講演を行った。野島さんは講演会後の記者会見で、「ポジティブなエネルギーや向上心を感じた」と感想を語った。
 
 韓国のテレビ業界ではこのところ、日本ドラマのリメークブームが起きている。野島さんは両国のドラマ事情について、「(日本は)漫画を実写化していることが多いので、両国の現状は似ているかもしれない」と指摘。韓国との合作ドラマなどコラボレーションに対しては、「さびしい主人公が寄り添ってつくられていく物語に引かれるので、そういう作品なら考えてもいい」と前向きな考えを示した。韓国のドラマは週2話放送だが、「むしろそういう現場は得意かもしれない」と話した。
 
 次回作については、母親が心臓の悪い小学生の子どもを助けるため、自殺サイトに「どうせ死ぬなら息子に心臓をよこしなさい」と投稿。そこで出会った一人の青年と母親のラブストーリーを考えていると紹介した。
 
 自身の作家としてのアイデンティティーを見せる作品としては「人間・失格-たとえばぼくが死んだら」(1994年、TBS)を挙げた。「前半は視聴率がひどいところまで下がったが、すべてがパズルのようにはまっためずらしい作品」という。
 
 野島さんは「101回目のプロポーズ」(1991年、フジテレビ)などで韓国でも知られている。同作品は韓国で映画とドラマで3回リメークされた。

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