安重根の人生でバレエで再現……「バレエを通じ、安重根の人間的な苦悩を感じてほしい」(画像提供:wowkorea)
安重根の人生でバレエで再現……「バレエを通じ、安重根の人間的な苦悩を感じてほしい」(画像提供:wowkorea)
「ジヨンさんは小さい頃から私の『レジェンド』でした。ジヨンさんが現役を引退されて同じ舞台に立つことはできないものと思っていたんので、このような機会をいただけて光栄です」(イ・ドンタク/男性バレエダンサー)。

 「私がドンタクさんに会ったのはコンクールの時でした。その時はそんなに評価していなかったんですけど、ユニバーサルバレエ団に入団した後、本当に洗練されたダンサーになりましたね。最近は同じ舞台に立つことが少なくなっていたユニバーサルバレエ団出身のダンサーと共演できてうれしいです」(キム・ジヨン/女性バレエダンサー)。

 韓国の創作バレエ「安重根、天国での舞」で初共演する国立バレエ団の元トップダンサーであるキム・ジヨン(43)とユニバーサルバレエ団所属ダンサーのイ・ドンタク(33)は、お互いの印象をこのように話した。2人は別のバレエ団に所属していたため、同じ舞台で共演することができなかったが、バレエ界の先輩後輩として互いの活動を応援してきた。

 キム・ジヨンとイ・ドンタクは公演のパートナーとして初共演する。韓国国内の二大バレエ団出身ダンサーが共演するめったにない舞台だ。最近、ソウル市内にある「芸術の殿堂」で対面した2人は、「2つのバレエ団のダンサーたちが交流するきっかけになれてうれしい」と喜んだ。

 「安重根、天国での舞」は振付師のムン・ビョンナムが率いるMバレエ団が、安重根義士の人生と独立への願いをバレエで創作した作品だ。安重根義士の殉国111周忌を迎え、「芸術の殿堂」との共同制作作品として上演される。「芸術の殿堂」がミュージカル「グッモーニング 独島(「竹島」の韓国名)」や「春香脱獄」などの創作振興プロジェクトの一環として企画した。イ・ドンタクが安重根役を、キム・ジヨンが安重根の夫人役を演じる。

 同作品は「沿海州義兵活動」「断指同盟」「伊藤博文暗殺」などの安重根義士に関連する実際の事件をバレエで表現する。その中で、夫人と家族を想いつづける安重根の人間的な面によりスポットライトを当てる。イ・ドンタクが「安重根義士がどんな決心で独立運動をしていたのか考えながら練習している」とし、「安重根義士の内面を感じられる作品」だと話した。

 見せ場の多さでも古典バレエに劣らない。中でも、安重根とその夫人・金亜麗が見せる2回のパ・ド・ドゥ(男女2人のダンス)は今回の公演のハイライトだ。キム・ジヨンは「旅順の監獄に入れられた安重根が金亜麗とともに心の中で舞うシーンは、ダンサーの立場としては本当に難しいが、観客にとっては見逃せないシーンになるだろう」と話した。

 2人は今回の作品を通じ、安重根義士の新しい一面を見せたいと話す。キム・ジヨンとイ・ドンタクは「これまでの独立運動家を主人公とした演劇やミュージカルが文章や言葉で彼らの苦悩を表現するものだったとしたら、私たちの作品は音楽と体の動作を通じて本能的に表現するという点が新しい」とし、「韓国の二大バレエ団のダンサーが共演するキャスティングも新鮮」と口をそろえた。

 ルーマニア国立オペラ団出身の男性バレエダンサーであるユン・ジョンイルと、国立バレエ団のトップダンサーであるパク・イェウンも、それぞれ安重根役と金亜麗役でダブル主演する。その他、ユニバーサルバレエ団所属のダンサーであるカン・ミヌ、国立バレエ団のクァク・ファギョン、ウルグアイ国立バレエ団出身の男性バレエダンサーであるユン・ビョルらが出演する。同公演は今月13日から15日までの3日間、ソウル市の「芸術の殿堂」で上演される。
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