イ・スマン総括プロデューサーとの契約がことしいっぱいで早期終了…“首長を失う”SMエンタテインメントの未来は?(画像提供:wowkorea)
イ・スマン総括プロデューサーとの契約がことしいっぱいで早期終了…“首長を失う”SMエンタテインメントの未来は?(画像提供:wowkorea)
“SMエンタテインメントの創業者”イ・スマン総括プロデューサーがことしの年末からSMの歌手たちのプロデュースから手を引く。SMエンタテインメントの成功とK-POPの復興を導いている象徴的な存在であるだけに、彼の不在がもたらす波紋が少なくないものと予想される。

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SMエンタテインメントは14日、理事会決議を通じて12月31日付でイ・スマン総括プロデューサーの個人事業者であるライク企画とプロデューシングライセンス契約を早期終了すると公示した。SMエンタテインメントはライク企画と用役契約を結び、毎年印税を支給している。SMエンタテインメントによると、昨年プロデューシングライセンスで支給した金額は240億ウォン(約24億円)。最近の事業年度の売上高である7,015億ウォンに比べ3.42%に達する。

ライク企画とのプロデューシング契約の早期終了確定のニュースが伝わると、SMエンタテインメントの14日の株価は前日比で9.49%(6,000ウォン)上がって6万9,200ウォンで取引を終えた。取引中の最高値は7万1,800ウォンを記録した。市場ではプロデュースの早期終了のニュースが一時的に好材料として受け入れられたのだ。SMの株主である行動主義ファンド「アラインパートナーズ」資産運用は報道資料を出し、「ライク企画とのプロデューシング契約の初期終了確定の公示を歓迎する」とし、「現SM理事会の意思を肯定的に評価する」と立場を出した。

しかしエンターテインメント業界に対する理解度が高い株主たちは、イ・スマン総括プロデューサーのプロデュースは続けなければならないという立場を示している。SMエンタテインメントを今のステイタスにのし上げたのもイ・スマン総括プロデューサーで、彼のプロデューシングのノウハウがあったために、さまざまな成果を持続的に出すことができたというのが彼らの主張だ。また、イ・スマン総括プロデューサーが今後進行しなければならないプロジェクトも相当だという点で、ややもすると彼の不在はSMエンタテインメントの最大リスクになるという懸念があふれている。

自身をSMの株主だと明かした30代の女性イ某氏は「スティーブ・ジョブズがAppleの黄金期を導いたように、リーダーの影響力と選球眼を決して無視できない」とし、「短期間の投資家たちには今回の措置が好材料として近づくだろうが、長期投資家の立場ではイ・スマンのいないSMは不安にならざるをえない」と述べた。また別のSMの投資家である40代男性キム某氏は「ライク企画と契約が早期終了しながら、営業利益が増えることになった点は歓迎するが、首長がいないSMが来年にもことしのような成果を出すことができるか疑問」とし、「売上高の3.42%に達する240億ウォンが営業利益として含まれるためには7,000億ウォン以上の売上を記録しなければならないという前提があるが、首長がいないSMがこのような成果を同一に出せるかどうかと思う」と懸念した。

“イ・スマンの不在、SM・K-POPの大きな損失”

イ・スマン総括プロデューサーはSMエンタテインメントの創立者である。K-POPエンターテインメントのシステムの体系を構築した人物として評価される。

イ・スマン総括プロデューサーは1995年の創立以来、SMエンタテインメントの根幹を綴り、輩出するアーティストが皆成功を収めた。第一世代アイドルの「H.O.T.」や「S.E.S.」をはじめに、「東方神起」、「SUPER JUNIOR」、「少女時代」、「SHINee」、「f(x)」、「EXO」、「Red Velvet」、「NCT」、「aespa」にいたるまで数多くのアーティストを成功させ、K-POPブームが持続できるよう全力を尽くした。

イ・スマン総括プロデューサーはK-POPの音源およびアルバム制作体系を構築した人物。韓国国内で初めて専門A&Rシステムを導入し、海外の作曲家たちとのネットワークおよびソングキャンプを初めて開始し、K-POPの音楽の多様性を追求した。おかげで今のK-POPはダンス、ヒップホップ、R&B、バラード、ロック、EDMにいたるまで多様なジャンルを合わせることができるようになり、海外の作曲家たちともコラボも自由に実現している。

イ・スマン総括プロデューサーは韓流とK-POPブームを作った張本人でもある。「H.O.T.」の成功で韓国大衆文化が海外に進出できる可能性を見せ、BoAや「東方神起」の日本進出および成功により、韓国大衆歌謡の海外進出のロールモデルを提示した。また、「SUPER JUNIOR」や「少女時代」のヒットを基に、全世界のK-POPブームの胎動をけん引し、最近には仮想と現実を行き来するメタバースアイドル「aespa」を成功裏にローンチし、全世界の音楽市場を先導している。その過程で多人数組のアイドル、アイドルの世界観、開放性と拡張性を基にした“NCT(New Culture Technology)モデル”など、さまざまな試みを通じて、K-POPの量的・質的な成長を導いた。

コンサートおよび公演文化の新しい経済力も提示した。アジアツアーコンサートを皮切りに、全世界海外ツアーコンサート市場を開拓し、世界初のオンライン有料コンサートプラットフォーム「Beyond LIVE」を成功的に立ち上げた。「Beyond LIVE」はSMエンタテインメントの企画に、イ・スマン総括プロデューサーのプロデューシングが加えられ、オンラインに最適化された公演を披露できるよう完成された。イ・スマン総括プロデューサーはAR技術をステージに適用する技術的な全般の内容を指揮したことはもちろん、多重画像連結システムを利用した視聴者とのコミュニケーション、多彩なカメラワーク、公演の全般的な演出、音楽のサウンドなど細部にいたるまで直接的なディレクションを与えるプロデューサーの役割を果たしたと伝えられた。

イ・スマン総括プロデューサーのプロデューシングのノウハウを得るための海外各国からのラブコールも相次いでいる。イ・スマン総括プロデューサーは2019年にサウジアラビアの超大型エンターテインメント都市建設事業「キディヤプロジェクト」のアジア唯一のアドバイザーとして推薦された。2022年にはサウジアラビアの投資部(MISA)と現地市場進出および共同事業推進のための業務協約(MOU)を締結し、モンゴル文化部長官の公式招請で自主開発したCT(Culture Technology)システムを伝播し、K-POPを超えて未来のエンターテインメントシティのプロデューシングに拡張している。

あるエンタメ業界の関係者は「イ・スマン総括プロデューサーがSMエンタテインメントを最高のエンタメ企業に成長させ、韓流とK-POPブームを導いた張本人という点は否定できない事実」とし、「K-POPが全世界の市場を先導する主流音楽に浮上した重要な時点で、イ・スマン総括プロデューサーの不在はSMエンタテインメント、K-POP業界にも大きな損失になるだろう」と懸念した。

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