<W解説>韓国「BTS」のJINさんが陸軍に入隊、他のメンバーも順次=グループとしての活動再開はいつ?(画像提供:wowkorea)
<W解説>韓国「BTS」のJINさんが陸軍に入隊、他のメンバーも順次=グループとしての活動再開はいつ?(画像提供:wowkorea)
世界的に活躍する韓国の人気グループ「BTS(防弾少年団)」の最年長メンバー、JINさん(30)が13日午後、韓国陸軍に入隊した。この日、JINさんや所属事務所の関係者らが分乗した車が、北朝鮮との軍事境界線に近い北部のキョンギド(京畿道)ヨンチョン(漣川)郡の陸軍第5師団新兵教育隊の詰め所に入った。JINさんの入隊をめぐっては、グループの世界的な活躍を理由に、兵役義務に何らかの特例を認めるべきかが国内で議論が続いてきた。しかし、今月末の期限を前に、自ら入隊を決断した。

JIN(BTS(防弾少年団)) の最新ニュースまとめ

 韓国では原則、18歳以上の男子に18~21か月の兵役義務があり、28歳までに入隊する必要がある。しかし、2020年に兵役法が改正され、「大衆文化芸術分野」の功労者は入隊を30歳まで延期できるようになった。この法改正により、JINさんは今年末まで入隊が延期されていた。

 一方、現行の兵役法は、芸術・スポーツ分野の特技を持ち、文化体育観光部(部は省に相当)が推薦した人が芸術・スポーツ要員として兵役を代替できるようにする「兵役特例」を規定している。しかし、その対象に大衆文化芸術者は含まれていない。

 JINさんの入隊期限が迫る中、韓国では兵役特例の対象に大衆文化芸術者を含めるべきか否かの議論が続いてきた。「BTS」が世界的な活躍を見せる中、国民から「芸能人も国威発揚に貢献しているのに兵役特例の対象にならないのはおかしい」との声が高まったためだ。世論の高まりを受け韓国国会では、兵役特例を盛り込んだ兵役法改正案を審議してきたが、特例対象を広げることには慎重な意見もあり、遅々として結論を出せなかった。特例に慎重論も根強かったのは、対象をむやみに広げれば兵役そのものが成り立たなくなる上、一般の対象者から公平性の観点から不満も上がって、円滑な兵役の推進に支障をきたすことを懸念してのことだった。

 最終的にどのような結末となるのかファンはもちろん、国内外のメディアも注目し続けた中、所属事務所は今年10月、JINさんが軍入隊延期の取り消しを申請し、兵務庁の入隊手続きに従う方針と発表した。

 そして、所属事務所は今月6日、ファンコミュニティープラットフォーム「Weverse」を通じてJINさんの軍入隊を公式に発表した。JINさんは11日夜、「Weverse」に髪を丸刈りにした姿の写真を公開。「フフフフフ、思ったよりカワイイ」とコメントを投稿した。

 13日午前1時半過ぎ、JINさんらが乗った車は陸軍第5師団新兵教育隊の詰め所を入った。所属事務所によると、「BTS」の残るメンバー6人も現地でJINさんを見送ったという。周辺は当局の関係者や報道陣、一部のファンらでごった返したが、所属事務所がファンらに向けて見送りを控えるよう事前に呼びかけていたこともあり、混乱はなかった。ファンの1人は聯合ニュースの取材に「朝からここでJINを待っていた。寒さが嫌いなJINが冬に入隊することになり、胸が痛む。JINが軍隊生活にうまくなじめるよう願っている」と語った。JINさんは再来年の6月まで兵役を務める予定。

 他のメンバーも順次、兵役に就く予定だが、韓国メディアはメンバーのSUGAさんが兵役の義務を果たすにあたり、社会服務要員(兵役代替服務制度の一つ)の判定を受けたと伝えた。社会服務要員とは、兵役判定検査で「4級(補充役)」の判定を受けた人が現役兵の代替として公的機関で勤務する制度のこと。区役所や福祉施設などに所属し、自宅から配属先まで通うことになる。アジア経済は「BTSメンバーの中で唯一、現役兵から除外された」と伝えた。

 1993年生まれのSUGAさんは、2020年に改正された兵役法に基づき、JINさんと同様、文化体育観光部(部は省に相当)長官の入隊延期推薦を受けて、来年末まで入隊が延期されている。SUGAさんが社会服務要員の判定を受けた理由は公表されていないが、一部報道では2020年に肩の手術を受けたことと関連があるのではないかとの見方が伝えられている。

 一方、所属事務所はメンバーの意向を考慮し、2025年ごろにグループとしての活動を再開したいとしている。

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