【ソウル24日聯合ニュース】ソウル・セブランス病院は24日、植物状態で延命治療を受けている76歳の女性患者に対し人工呼吸器を外すよう命じたソウル高等裁判所の判決を不服とし、上告することを決めた。患者の人工呼吸器を外すよう求めた家族の訴えに端を発した尊厳死をめぐる議論は、大法院(最高裁判所に該当)で最終結審を受けることになる。
 病院側は同日、4時間以上にわたり高位政策会議を開き、上告を決めた。最近の生命軽視の風潮に対する深刻な懸念を土台に、患者の現状、生命尊厳に対するキリスト教的価値観、患者の生命のため最後まで最善を尽くす医療の特性、患者のそばで見守らなければならない保護者の苦痛などを総合的に考慮すると、社会の最終的判断を下す大法院の判決を受ける必要があるとの結論に至ったと説明した。

 延世大学医療院の朴昌一(パク・チャンイル)院長は「患者は人工呼吸器で機械呼吸を維持している状態だが、痛みに反応を示し血圧なども安定しており、栄養供給もスムーズに行われているなど、生命を維持できる状態」だと述べた。現在の状態で呼吸器を外せば数時間以内に死亡する可能性があり、呼吸器を外すことはできないと主張した。

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