検察が家宅捜索に踏み切る中、慌しい動きを見せる世中ナモ旅行関係者=7日、ソウル(聯合ニュース)
検察が家宅捜索に踏み切る中、慌しい動きを見せる世中ナモ旅行関係者=7日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル7日聯合ニュース】大検察庁(最高検察庁に相当)中央捜査部は7日午前、朴淵次(パク・ヨンチャ)泰光実業会長の税務調査ロビー疑惑に関連し、世中ナモ旅行の千信一(チョン・シンイル)会長の自宅とオフィス、系列会社のセソン航運を家宅捜索した。パソコンのハードディスクや株式取引内訳、会計資料、千会長の個人帳簿、電子メール内容などを押収した。
 千会長は、李明博(イ・ミョンバク)大統領と高麗大学同期で最側近の企業家として知られ、朴会長とは姻戚の間柄にある。
 千会長は、昨年下半期に朴会長関連の税務調査に便宜を図るため、与党勢力関係者らを通じ国税庁にロビー活動を行った疑惑がある。検察は千会長が朴会長から金品を受け取った手がかりを確保し、3月に出国禁止措置を取ったほか、周辺金融口座の追跡調査を行ってきた。近く身柄を確保し調査する方針だ。
 千会長については「昨年9月末に10億ウォン(7800万円)を朴会長から受け取った」「昨年8月に5万ドル(約500万円)を受け取った」「一昨年の大統領選挙で李明博候補陣営にいながら巨額を受け取った」など、さまざまな疑惑が取りざたされている。さらに、李大統領の特別党費30億ウォンを代納したり、大統領選挙資金を支援したとの疑惑もある。
 千会長は聯合ニュースの電話取材などで、「朴会長から1ドルも受け取ったことがない」とこうした疑惑を強く否定してきた。一方、検察は「何の疑いのない人に出国禁止措置を取らない」としながらも、千会長の具体的な容疑を特定したことはなかった。今回の家宅捜索を機に、千会長に対する捜査に集中するとみられる。ただ、今回の捜査対象は朴会長関連のロビー活動で、大統領選資金疑惑などは含まれていないと、洪満杓(ホン・マンピョ)捜査企画官は説明した。
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