【ソウル19日聯合ニュース】ベトナムは韓国の貿易相手先のうち貿易黒字が6番目に大きく、貿易規模も毎年20~40%伸び、今年は100億ドル(約9094億円)突破も目前にしている。東南アジア諸国の中ではシンガポール、インドネシアに次ぐ輸出先だ。李明博(イ・ミョンバク)大統領が20日からベトナムを訪問するが、貿易先としての重要性を考慮した多様な経済協力が強調される見通しだ。
 企画財政部が19日に明らかにしたところによると、1992年の国交樹立後、韓国の対ベトナム貿易収支は黒字を維持しており、16年間の累計は308億ドルを上回る。昨年の貿易黒字は前年の43億ドルから34%増の57億8000万ドルと、中国、香港、シンガポール、メキシコ、米国に次ぐ規模となっている。
 両国の貿易規模は、1990年代は年平均19%台伸び、さらに2001年以降は、韓国企業の積極的なベトナム進出で年平均22.5%成長、特に2006年は33.3%、2007年には50.5%の伸びだった。昨年も40.2%拡大の98億ドルを記録している。輸出は前年比35.5%増の78億ドル、輸入は46.4%増の20億ドルだった。輸出先としてみると、ベトナムは2007年が13位、2008年も35.5%増加し順位を12位に上げた。
 韓国の対ベトナム輸出は、繊維、縫製、履物など賃加工輸出企業のベトナム投資に伴う関連資材の持続的な供給投資が成長基盤となってきた。2000年代初めには大宇グループなど国内大企業が市場の早期先占を通じ経営のローカライズを図り、ベトナム投資と輸出が画期的に拡大した。2003年にベトナムと米国の間で通常貿易関係(NTR)が発効すると、対米輸出の前進基地を築こうとする韓国企業の進出も相次ぎ、輸出用原材料・副資材の輸出も増加した。2007年以降は現代尾浦造船、斗山重工業、ポスコなどの重工業大手が現地工場の新設・拡充に乗り出し、関連部品の輸出が急増している。
 2008年12月時点でベトナム向けの主要輸出品目は、石油製品が20億3000万ドル、自動車が4億9000万ドル、編織物が5億6000万ドル、鉄鋼板が4億1000万ドル、合成樹脂が4億4000万ドルなど。ベトナムの産業発展で石油消費が拡大し、韓国製石油製品の輸出が大きく伸びたほか、最近ではベトナムの経済発展が消費の拡大と高級化をもたらし、韓国製自動車・部品、電気製品の需要も増えている。また、韓国大企業による大型プロジェクト推進は、鉄鋼板や金属工作機械、船舶海洋構造物などの原材料・副資材導入も急増させた。
 一方、韓国がベトナムから輸入する主要品目は、原油が1億8000万ドルで最も多く、履物1億2000万ドル、嗜好(しこう)品1億ドル、軟体動物1億ドル、石炭1億4000万ドル、衣類1億2000万ドルなど。基礎原材料や農水産品、単純加工品などが中心だ。
 政府関係者は、ベトナムは韓国の主要貿易相手国であると同時に投資対象先だとしながら、「今後も戦略的な重要性が拡大する市場で、政府と一般企業の関心が必要」と話している。

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