【ソウル6日聯合ニュース】北朝鮮・人民保安省の名称が「人民保安部」に変更された。名称変更をめぐっては、金正日(キム・ジョンイル)総書記が格別の関心を示していることで注目を浴びた同機関が、人民武力部、国家安全保衛部とともに北朝鮮の3大権力機関に急浮上するのではないかとの分析も出始めている。
 北朝鮮の朝鮮中央テレビは5日午後8時のニュースで、平壌の住宅建設現場のようすとともに人民保安部建設旅団団員のインタビューを報じた。この団員は所属機関について「わが人民保安部」と明らかにしている。
 北朝鮮の国外向けラジオ放送・平壌放送が先月30日に同じ建設現場について報じたときは、同機関を人民保安省建設旅団と呼んでおり、4月から機関名が変更されたとみられる。
 かつて人民保安省は北朝鮮内の治安維持と社会統制を担当する一種の武力機関だった。形式的には内閣所属だったが、実際は北朝鮮最高権力機関の国防委員会の指揮下にあった。
 機関名の変更は、人民武力部、国家安全保衛部とともに国防委員会直属機関に正式に編入されたことを意味すると分析される。また、北朝鮮は名称変更を公式化していないため、9日に開会する最高人民会議(国会に相当)第12期第2回会議で発表が行われるかにも注目が集まっている。
人民保安部は1945年に保安幹部訓練所として出発し、1948年9月の北朝鮮政権樹立とともに内務省傘下の局に再編された。1962年に内務省が国土管理省に改編されると同時に社会安全省として分離され、1972年に社会安全部に、1998年に社会安全省に、2000年に安全保安省に名称が変更された。



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