米国の自動車大手3社のうち2社に対し、独自開発した2次電池を供給することになり、供給先は現代・起亜自動車などを含め国内外7社に増えた。LG化学は年末から量産に入る予定で、本格化する電気自動車向け2次電池市場で機先を制するものと見込まれる。
他の韓国メーカーでは、サムスンSDIが自動車部品メーカーの独ボッシュとの折半投資でSBリモーティブを設立し、独BMWと2次電池納品契約を締結。年内に量産を開始する予定だ。SKエナジーは独ダイムラー傘下の三菱ふそうトラック・バスを供給先に確保した。
業界関係者は、LG化学をはじめ、サムスンSDI、SKエナジー、三洋電機などが新しい活路になると予想される電気自動車向け2次電池市場をめぐり、激しい競争を繰り広げているが、LG化学が最も具体的な成果を出していると評価した。
LG化学は2013年の完工を目指し、GMの電気自動車「シボレー・ボルト」に用いられる2次電池の生産工場を米ミシガン州・ホランドに建設する。完工するまでは、韓国にある梧倉工場(忠清北道)で生産される2次電池を供給する。
フォードモーターの「フォーカス」電気自動車版には、梧倉工場のバッテリーセルとLG化学の米国法人・コンパクトパワー(CPI)の電池制御装置(BMS)などを組み合わせたパック製品が搭載される予定だ。LG化学関係者は、フォードに2次電池を供給するための現地工場の新設を検討していると明らかにした。
LG化学はこうした成果で、電気自動車向け2次電池市場を約10年前からリードしてきた日本勢を追い越したことになると、業界は評価している。
LG化学は1998年、小型リチウムバッテリーの量産に韓国で初めて成功したが、日本の技術には10年ほど遅れていた。日本との技術格差のため、一時は2次電池事業の中断も検討したが、未来の成長エンジンを確保すべきだとの具本茂(ク・ボンム)会長の決断により、中・小型2次電池の代わりに電気自動車やハイブリッドカー向けの大型2次電池に投資してきた。
その結果、米国で2001年にCPIを設立し、2004年には米エネルギー省と自動車メーカーのコンソーシアム、USABCが発注した460万ドル(約4億866万円)規模の技術開発プロジェクトを受注した。
LG化学は年末までに2次電池の研究開発者400人を採用し、500億ウォン(約44億4200万円)を次世代電池の開発に投資する方針だ。電気自動車向け電池の売上高目標は来年が3000億ウォン、2013年が8000億ウォン、2015年が2兆ウォン。2015年の電気自動車向け電池の世界市場規模は約10兆ウォンと予想され、LG化学がこの目標を達成すれば、世界市場で20%のシェアを占めることになる。
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