平壌市内で先月28日行われた「たいまつカップ」決勝戦終了後、ソンボンチームと記念撮影する金正恩(キム・ジョンウン)第1書記=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
平壌市内で先月28日行われた「たいまつカップ」決勝戦終了後、ソンボンチームと記念撮影する金正恩(キム・ジョンウン)第1書記=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮当局がサッカー競技での不正行為を摘発したと異例の発表をし、注目されている。
 北朝鮮体育省の体育競技規律審議委員会の報道官は男子サッカーの「ソンボンチーム」に不正があったとし、同チームの国内外での大会参加資格を6か月間剥奪するとした。朝鮮中央通信が11日報道した。
 事件・事故をほとんど発表しない北朝鮮がスポーツと関連した不正の摘発について報道するのは異例だ。
 報道官はソンボンチームが先月28日、金日成競技場で開かれた「たいまつカップ」の決勝戦で「不正な選手」を出場させたと明らかにしたが具体的な内容は公開しなかった。 
 この大会でのソンボンチームの優勝が取り消され、相手チームが1位になった。
 北朝鮮のメディアは当時、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が見守る中で行われた決勝戦で延長戦の末に2対2の引き分けになり、PK戦の結果ソンボンチームが勝利したと報道した。
 報道官はソンボンチームの不正行為を「健全な体育精神と道徳に背く行為」と指摘し、「不正な選手」と所属チームを厳格に処罰すると発表した。
 北朝鮮の対内向けラジオ放送である朝鮮中央放送もこの日、ソンボンチームに対する懲戒のニュースを伝えた。
 北朝鮮がスポーツに関連した不正行為の摘発について報道したのはスポーツ競技での公正性をアピールしようとする意図があるものとみられる。
 北朝鮮は11~17日、平壌で2013アジアカップおよびアジアクラブ対抗重量挙げ選手権大会を主催するなど、積極的に国際大会を開催している。そのような状況の中でイメージの改善を図っているという分析も出ている。 
 北韓大学院大学の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は「北朝鮮がスポーツ分野での懲戒を異例発表したのは透明な社会に徐々に変わっているということを国際社会に見せようとする戦略的な意図がある」と分析した。

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