【ソウル聯合ニュース】ソウル・日本大使館前の慰安婦を象徴する少女像にくいを縛りつけ元慰安婦の名誉を傷つけたとして韓国で起訴された鈴木信行氏について、韓国の裁判所が同氏を出廷させるため、日本当局に司法協力を再度要請したことが4日、分かった。
 韓国の検察と裁判所によると、鈴木氏の名誉毀損(きそん)事件の裁判を担当するソウル中央地裁の部長判事が先月、あらためて設けた公判期日を記載した被告人召還状を鈴木氏宛てに発送した。公判期日は6月に3回にわたり指定された。
 裁判所は召還状の送達が円滑に行われるよう、日本の法務省にも司法協力の要請書を発送した。これらの書類は韓国法務部と韓日外交ルートを経て、近く日本法務省と鈴木氏に伝達される予定だ。
 鈴木氏の刑事裁判をめぐり韓国の裁判所が日本に司法協力を要請するのは2回目。昨年9月から10月にかけ3回の公判期日を指定し、これに先立つ同年5月に日本に司法協力を要請した。しかし、鈴木氏は出廷しなかった。
 韓国の裁判所があらためて司法協力を要請したのは、鈴木氏の召還にあいまいな態度の日本当局に催促する意図があるとみられる。
 韓国検察は昨年2月、鈴木氏が2012年6月に少女像に「竹島は日本固有の領土」と書かれたくいを縛りつけたとして名誉毀損の罪で起訴した。
 また、鈴木氏は日本の石川県金沢市に建てられている抗日運動家・尹奉吉(ユン・ポンギル)の殉国記念碑前にくいを打ち込み、遺族から民事訴訟を起こされたが、昨年6月にソウル中央地裁での弁論に出席する代わりにくいを送りつけた。裁判所はこれを自白と見なし賠償金の支払いを命じた。

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