この女性は発熱で病院を訪れるまで、自分が自宅隔離対象であることを知らなかったことがわかった。
5日、全羅北道によると、4日にMERSの1次検査で陽性反応が出た72歳女性のAさんは、先月14日から21日まで韓国で初のMERS感染者がいた京畿道(キョンギド)平沢(ピョンテク)市にある平沢聖母病院に入院していたという。
住居は全羅北道淳昌郡だったが、息子がいる京畿道平沢市に行って治療を受けていた。Aさんは退院後、22日に嫁の自家用車に乗って淳昌郡の自宅に戻った。
退院する時は平沢保健所から自宅隔離指示があったが、守られていなかったのだ。自宅隔離指示を受けた場合、自宅がどこにあろうと平沢市から移動することはできない。
Aさんは、その後発熱してMERSの陽性反応まで出た4日まで13日間、保健当局の監視網を逃れていたのだった。
Aさんが陽性反応であることによって、この日からAさんが住む町の全員が自宅隔離対象になり、警察による町内への出入り規制も行われることになった。
それだけではない。Aさんが13日の間に通った病院2か所の関係者らも自宅隔離対象者に含まれる。
こうして管理をされる人は、現在まで町内の住民を含めて200人に及ぶ。淳昌郡地域の学校も半分以上が休校となった。
こうなった責任は、自宅隔離指示を守らなかったAさんの家族にもあるが、しっかり守らせなかった平沢保健所にもあるという指摘が出ている。
全羅北道によると、平沢保健所側はAさんが高齢だという理由で、Aさんの代わりに嫁にだけ自覚隔離の指示をしたという。
全羅北道関係者は「Aさんの家族は自宅隔離指示があったのなら、平沢市から淳昌郡に来てはいけないのに来てしまった」とし、「平沢保健所もAさん本人に自宅隔離の事実を伝えて管理をしなければならなかったと思う」と明らかにした。
Aさん本人に自宅隔離指示をしていたなら、Aさんが淳昌郡に戻ることはなかっただろうし、たとえ戻ってきても淳昌保健医療院を通じて適切な管理ができたなら、町内や2つの病院を安心して行き来することができたのではないか。
全羅北道関係者は「Aさんの家族と平沢保健所の双方が、自宅隔離の原則を守らなかったことが事を大きくした」とし、「とても残念だ」と述べた。
全羅北道は、最近配達などでAさんの住む町に出入りしなかったかという調査をしており、管理対象は増える可能性がある。
Aさんに最終的なMERS感染が確定した場合、取り留めのつかない事態が予測される。
Aさんの最終結果は6日に発表される予定。
全羅北道のソン・ハジン知事は道庁総合状況室にて開かれた「MERS民官合同対策委員会」で、Aさんが居住する町の出入り規制に関して「平沢市で発生したことがこちらへ来たように、今後再び何かが起こる危険性は十分にある」とし、「徹底的に管理し、監視してもらいたい」と述べた。
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