【ソウル聯合ニュース】韓国に定着している北朝鮮脱出住民(脱北者)10人のうち約6人は自分の社会経済的な地位を「下級層」と認識していることが脱北者に対する調査で分かった。韓国の統一部と南北ハナ財団は昨年、15歳以上の脱北者2444人を対象に経済活動の実態について調べ、20日に結果を公表した。 階層意識を問う質問では2444人(男性878人、女性1566人)のうち、61.4%は下級層、35.8%は中間層、1%は上級層と回答した。同年、統計庁の調査で韓国人の53%は中間層、44.6%は下級層、2.4%は上級層と答えていた。南北ハナ財団は「一般国民と比べると、脱北者は下級層と考える傾向が強い」と分析した。 北朝鮮にいた時期の社会経済的な地位については、51%が中間層、43.1%が下級層、4.4%が上級層と考えていたと回答した。 ただ、韓国社会で自分の世代より、子供世代の社会経済的な地位が高くなる可能性に対しては期待を示した。60.4%は可能性が大きいと答え、小さいと回答したのは14.3%にとどまった。韓国人を対象にした統計庁の調査では、子供世代の社会経済的な地位が高くなる可能性が大きいとの回答は31%、小さいとの回答は50.5%だった。 2014年12月より前に入国した脱北者を対象にした同調査で、脱北者の月平均賃金は154万6000ウォン(約15万円)となり、前年より7万5000ウォン増加した。韓国人の月平均の賃金229万7000ウォンに比べ75万1000ウォン低く、約67%の水準となる。 常用労働者は14年の54.1%から60.5%に増え、臨時労働者は16%から15.6%、日雇い労働者は20.4%から15.7%にそれぞれ減少した。雇用率は53.1%から54.6%に上昇し、失業率は6.2%から4.8%に低下した。 韓国での生活に全般的に満足するとの回答は63%、満足しないとの回答は3.4%だった。 統一部と南北ハナ財団は、同調査とは別に13歳以上の脱北者2419人を対象にした社会調査も実施した。68.9%が体調不良の際に家事を頼める人がいると答え、35.1%が突然大金を借りる必要がある場合に助けてくれる人がいると回答。77.3%が落胆した時や憂うつな時などに話し相手になってくれる人がいると答えた。 kimchiboxs@yna.co.kr
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