【ソウル聯合ニュース】韓国のLGディスプレーが、需要急増が見込まれる小・中型の有機ELパネルの生産ライン新設に2兆ウォン(約1850億円)近くを投資する。ガラス基板の代わりに工業用プラスチックの一種であるポリイミド(PI)基板を用いた有機ELを生産し、スマートフォン(スマホ)向けに供給するとみられる。 LGディスプレーは27日、ポリイミドを使った第6世代(1500ミリ×1850ミリ)の有機ELパネルの生産ラインを京畿道・坡州の工場に構築するため、1兆9900億ウォンの投資を決定したと発表した。この投資額は同社の自己資本の15.7%にあたる。  同工場では液晶パネルと大型有機ELパネルを生産しているが、小・中型有機ELパネルも加わることになる。新ラインは月産1万5000枚規模。9月までに着工し、2018年7~9月期の完成を目指す。 小・中型の有機ELはスマホやスマートウオッチなど小型のスマートデバイスに用いられる。中でもポリイミド(PI)基板の有機ELは、曲げたり、紙のように巻いたり畳んだりすることができ、フレキシブルディスプレーに理想的な素材と評価される。サムスン電子の「ギャラクシーS7エッジ」のようにサイドがカーブしたスマホに活用できる。 LGディスプレーの小・中型パネルはこれまで液晶が主力だったが、韓相範(ハン・サンボム)社長は今月中旬の懇談会で、ポリイミドを使った有機ELに注力すると言及している。 同社は慶尚北道・亀尾工場でもポリイミド基板の第6世代有機ELパネルの生産ラインを建設中だ。来年完成予定。ここと坡州を合わせ、第6世代有機ELパネルの生産能力は月3万枚規模となる。その多くがスマートフォンに活用される見通しだ。
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