次期大統領選の有力候補とされている潘氏=(聯合ニュース)
次期大統領選の有力候補とされている潘氏=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長が、来年初めの韓国帰国を予告したことで韓国の政界が騒がしくなっている。年末に国連事務総長としての任期を終える潘氏は、来年末に実施される韓国大統領選挙の有力候補とされているからだ。今回、具体的な帰国時期を明かしたのは大統領選に出馬する意思表示と受け止める向きもある。 潘氏はまだ大統領選への出馬を宣言していない。にもかかわらず、今年初めから発表されている次期大統領選有力候補に関する世論調査で支持率トップを維持している。こうしたことを踏まえれば、大統領選挙の行方に大きな影響を与えるのは確実だ。 特に潘氏は与党セヌリ党からの出馬がささやかれており、野党側は緊張とけん制を強めている。 最大野党「共に民主党」の報道官は「『世界の大統領』まで歴任し、国内大統領選に出馬することが適切なのかについては否定的な意見があるだろう。正式に出馬を宣言した時から韓国の大統領としての資質や能力があるのか徹底的に検証すべき」と述べた。 第2野党「国民の党」の報道官は「(元外交官の潘氏が)あつれきを調整し、問題を解決する政治家の役割を果たせるか未知数だ。国連事務総長として『有終の美』を飾ることを願う」と露骨にけん制した。 一方、セヌリ党からは党内の大統領選候補選びに活力を吹き込んでくれると期待する反応が多い。 ある国会議員は「国際感覚のある人が国を率いてほしいとの世論は根強い」と発言。別の国会議員は「潘氏の1月帰国発言は意味あるものと受け止められる。この発言を機に、与党の大統領選候補たちが動くことになるだろう」と話した。 与党内の大統領選候補たちは潘氏に対する発言を控えている。だが、本音は「悪くない」という反応だろう。これといった有力候補がいない中、与党内の公認候補選びを盛り上げるプラスの面が大きいとの判断からだ。 潘氏は15日、米ニューヨークの国連本部を訪れた韓国の丁世均(チョン・セギュン)国会議長、与野党3党の院内代表と会合した席で、「来年1月に韓国に戻る」と発言した。
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