韓国・国会国土交通委員会所属イ・ホンスン自由韓国党議員がKORAIL(韓国鉄道公社)から提出を受けた事故当時の管制録音記録には、線路分岐器の異常信号が感知された午前7時7分から事故直後の7時36分までの29分の状況が含まれている。
録音記録によると、駅員たちは事故28分前から江陵駅近隣の線路分岐器故障を感知したが、警報システムが別の線の分岐器を表示したため、無意味な時間を過ごしていたことがわかった。
交信はソウル九老区(クログ)鉄道交通管制センター、江陵駅、江陵基地、事故列車間でなされた。この日午前7時7分、江陵基地は「線路分岐器に異常信号を感知した」と話した。しかし信号は、江陵駅からソウルに向かう鉄道方向でない江陵車両基地を行き来する鉄道の線路分岐器を示していた。線路分岐器回路が誤って入れられていたせいだ。2つの分岐器は30メートルほど離れている。
九老鉄道交通管制センターの交信が続く。九老関係者は「大変なことになったね、これ」と言いながら、「H1636列車が8時13分に出発すべきなのに出られず、その次にはD1691がある」と話した。車両基地と駅を行き来する列車に対する交信のみおこなわれたわけだ。
管制センターは問題の分岐器を整備するために駅員を送り、手動で分岐器を制御する準備をするよう指示した。7時17分、管制官は江陵駅で事故が起きた806KTX列車が出発すのに問題はないかと問い、江陵駅管制官は「該当列車は送ることができる。信号でそう確認した」と答えた。
その後の交信は主に線路分岐器の問題に集中した。関係者らは手動で線路分岐器を操作し、次の列車から車両基地から出庫しようと交信した。交信の中で7時26分、江陵駅に待機中の806号KTX列車車掌が出発信号が落ちたという意味の「出発減速」を叫んだ。事故列車は30分に出発した。
7時35分。事故直前まで車両基地側の線路分岐器問題を議論した管制官は事故列車の車掌から分岐器を通過して列車が脱線したという交信を聞いた。分岐器を整備するため移動中だった役務チーム長ユン某氏はこの過程で負傷した。
事故列車車掌の交信で九老管制センターなどは一歩遅れて列車の脱線を把握した。その時初めて江陵駅管制官は「806列車、列車脱線したと言いましたか」と尋ねた。
イ・ホンスン議員は「故障信号を感知し、もう少し速かに判断ができていれば事故を防げたが、誰も列車(運行)を中止させなかった。国土部がきちんと調査すべきだ」と叱咤した。
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