2018年8月に行われた再会行事で別れを惜しむ南北離散家族(ニュース通信取材団)=(聯合ニュース)
2018年8月に行われた再会行事で別れを惜しむ南北離散家族(ニュース通信取材団)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国政府が朝鮮戦争などで生き別れになった韓国と北朝鮮の離散家族問題の解決に向けた南北当局の会談を提案した中、韓国で離散家族再会を申請した人のうち約2500人が今年亡くなったことが、8日分かった。

 統一部によると、離散家族情報統合システムに登録された離散家族再会の申請者のうち、今年に入ってから8月末までに計2504人が亡くなった。先月末時点の再会申請者は計13万3654人で、このうち存命者は約32.7%(4万3746人)にとどまっている。

 存命者もほとんどが高齢で、90歳以上が29.4%、80代が37.0%と80歳以上が3分の2を占める。

 離散家族の再会行事は2000年8月に初開催され、18年8月までに計21回開かれた。だが、19年2月の米朝首脳会談以降に朝鮮半島情勢が急激に冷え込み、4年以上再開されていない。

 北朝鮮は新型コロナウイルス流入への懸念と韓国脱北者団体の対北朝鮮ビラ散布に対する反発から国境を閉鎖しており、民間レベルの交流もない。

 ただ、韓国政府は離散家族問題を単なる人道問題としてだけでなく、南北対話が再開された際に最優先で推進すべき事案として万全の準備を整えている。昨年8月には、高齢の離散家族のために映像を通じた再会を行う会場を全国7か所に増設した。

 韓国情報機関・国家情報院(国情院)のシンクタンク、国家安保戦略研究院の研究委員は「これまで南北関係が冷え込んだり膠着(こうちゃく)状態に置かれたりして離散家族再会が中断され、韓国政府は再会を実現させるために一定の譲歩案を考えなければならなかった」とし、「今はこのような慣行から脱し、この問題の一方の当事者である北の誠意を促す時だ」と強調した。


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