輸出のたびに訴訟を起こされる韓国の原子力発電(画像提供:wowkorea)
輸出のたびに訴訟を起こされる韓国の原子力発電(画像提供:wowkorea)
ポーランドで進めている原子力発電所の建設事業を巡り、韓国電力公社(韓電)の子会社である「韓国水力原子力(韓水原)」と競争している米原発企業「ウェスティングハウス」が、韓水原と韓電を相手取って知的財産権訴訟を提起した。

 24日、業界によると、ウェスティングハウスは21日(現地時間)、韓電と韓水原を相手取り米ワシントンDC連邦地方裁判所に訴訟を起こしたという。米国輸出入統制法に基づき、韓国型次世代原発である「APR1400」の輸出制限を求める目的だ。

 ウェスティングハウスはAPR1400に自社の技術が使われているとして、これを他国に輸出するためには同社と米エネルギー省の許可が必要だと主張している。

 ウェスティングハウスは2000年、米「カンバスチャンエンジニアリング(CE)」を買収したが、韓水原のAPR1400はCEの原子炉である「システム80」デザインを土台に開発されたという。

 これについて、ウェスティングハウスは原発技術の輸出規制を明示した米連邦規定集(CFR)に基づき、APR1400に含まれた技術が米エネルギー省の許可対象だと主張。業界では韓水原がポーランド新規原発事業の入札で優位を占めるものと予測されると、ウェスティングハウスが訴訟を通じてけん制に乗り出したものと見ている。

 訴訟の結果次第では、ポーランドの原発事業を含め、2030年までに原発10基を輸出するという尹政権の目標にも支障が生じる可能性もあるという。

 これに先立ち、ウェスティングハウスは韓水原が2009年アラブ首長国連邦(UAE)に原発4基を輸出する際も、知的財産権を問題視したことがある。当時、韓水原はウェスティングハウスに技術諮問料などを支給する形で、ウェスティングハウスと米国側の承認を受けた。

 韓水原はこの日、報道資料で「ウェスティングハウスの訴訟は『韓国の原発が自社技術を使用しており、米国の輸出統制を受けなければならない』という趣旨と把握している。原発の輸出に支障がないよう最善の対策を模索する」と述べた。
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