韓国で起きたイテウォン(梨泰院)事件直後、ユーチューブで「梨泰院事故」を1〜2回検索したという大学生J氏(25)は当分ユーチューブのショートを見ないと誓った。
J氏は「ショートは画面をスクロールしながら自動的に推薦してくれる映像を見るのが一般的」とし「普段よく見るチャンネルを見ていて、突然梨泰院事故の映像を見ることになれば息が詰まる」と伝えた。J氏は「モザイク処理は当然なく、CPRをする姿など赤裸々な映像があまりにも多い」と付け加えた。イーデイリースナップタイムが「ショートフォーム」の危険な拡散を調査してみた。
実際、記者が検索記録が残らないグーグル「シークレットモード」でユーチューブショート約200件を確認した結果、25の映像が梨泰院事故現場をモザイクなしに伝えていた。そのうち11件は△死傷者が出る場面△心肺蘇生をする場面△事故直前に群衆が片方に傾く場面など過度にリアルで扇情的な映像だった。これはKBS報道本部が先月31日に明らかにした「使わないことにした場面」に該当する。
3日、イーデイリースナップタイムが取材したところによると、専門家たちは「事故現場の映像がメディアを通じて、ろ過されずに広がっている」として「市民の間接的外傷が深刻に憂慮される状況」と口をそろえた。
韓国トラウマストレス学会のペク・ジョンウ学会長は「アルゴリズムによるショートフォーム映像は、本人が選択していない映像を見せる」として「現在、精神健康相談電話に、映像を見て苦痛を感じた方々が続々と電話を寄せている実情」と明らかにした。
かつて「外傷後ストレス(PTSD)障害」診断基準が作られたのは1980年代ごろで、当時の現場写真は白黒テレビと新聞に載せられた写真程度だった。しかし、今日は高画質な動画など躍動感のある配信がリアルタイムで可能になり、その衝撃はさらに大きい。
梨泰院事故後、オンライン上で刺激的な映像配布問題が深刻になると、個人情報保護委員会と韓国インターネット振興院(KISA)が乗り出した。11月の1か月間、オンラインモニタリングを通じて問題的なコンテンツを遮断、削除すると1日明らかにした。
KISA関係者(関係者)はイーデイリースナップタイムとの通話で3日午後2時基準で約300件の個人情報露出など侵害掲示物を探知したと明らかにした。続いて、約70件程度の掲示物削除を完了したと伝えた。
関係者は「現行の個人情報保護法上、防犯カメラのような固定型映像情報処理機器に対する規定はあるが、スマートフォンやブラックボックスのような移動型映像情報処理機器に対する条項は別にない」と指摘した。 続けて「今回の事故の場合、携帯電話で撮影されたものが大部分」とし「事業者に削除を要請する時も適当な法的根拠をつけるのが難しい状況」と伝えた。現在、KISAは今回の事故の深刻な被害を強調し、各事業者に協力を要請している状況だ。
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