コロナ、インフルエンザで風邪薬不足を懸念…薬価引き上げを推進=韓国(画像提供:wowkorea)
コロナ、インフルエンザで風邪薬不足を懸念…薬価引き上げを推進=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国では、コロナとインフルエンザの流行による風邪薬不足の懸念が高まっている。これに対し政府は製薬会社の要求を受け入れ、薬価引き上げを推進することにした。

「健康保険審査評価院」は17日、第11次薬剤給与評価委員会(薬評委)の審議を開き、風邪薬成分である‘調剤用アセトアミノフェン650mg’のタイレノール8時間ER徐放錠など、19品目に対する薬剤上限金額調整の申請を受け入れたと発表した。

具体的な引き上げ率は健康保険公団と製薬会社が交渉をして決定され、保健福祉部健康保険政策審議委員会の報告を経て保健福祉部告示で風邪薬の値上げが確定される。

薬価引き上げはインフルエンザとコロナの同時流行を意味する‘ツインデミック’の憂慮が高まり、需要増加による風邪薬不足現象が懸念される中で推進されてきた。

製薬業界は薬価引き上げを通じて生産量を増やし、需要増加に対応するとして薬価引き上げを要求してきた。

ただし、一部では現在の生産設備規模では薬価を引き上げても短期間で生産量を増やすことは難しく、薬価引き上げが製薬会社にだけ有利になりかねないという指摘が出ている。

風邪薬不足現象が懸念される状況に備え、政府は薬品卸売業者や薬局の不当行為をより厳しく取り締まる方針だ。保健福祉部はこの日、風邪薬不足に備え、来年3月までに薬品卸売業者や薬局の買い占め・売り惜しみなど、不当行為の取り締まりを強化することにし、関連製薬会社や卸売業者に迅速な供給内訳報告を要請した。

処方薬調剤のためのアセトアミノフェン650mgの場合、同じ成分の一般用製品に比べて収益性が下がるため、供給が十分に増えておらず、一部の小型薬局はきちんと供給されていないなど、需給不均衡の問題も現れている。

もちろん薬価調整が推進され、引き上げ期待感で卸売段階での買い占め・売り惜しみが起こりかねないという懸念も出ている。

保健福祉部は来年3月まで健康保険審査評価院などを通じて当該品目の供給現況などを常時モニタリングし、違反情況が確認されれば地方自治体などに告発や行政処分などを要請する予定だ。

保健福祉部は「卸売業者や薬局が過度な量の医薬品を購入したり、価格の上昇を狙って販売を保留することは薬事法で禁止された行為である。1年以下の懲役または1000万ウォン(約104万円)以下の罰金、1年以下の業務停止処分に処すことができる」と説明した。

製薬会社と卸売業者が製品不足状況を利用して当該製品を販売する際、他の製品も抱き合わせで販売するなどの不当行為も薬剤師会などの情報提供を受けて禁止案内や制裁措置を取る予定だ。

さらに政府は調剤用アセトアミノフェン650mg製品の需給現況を迅速に把握するため、来年3月までに製造会社と卸売業者にこの製品の供給内訳報告義務を現行の‘1か月以内’から‘出荷時1日以内’に繰り上げるようにした。

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