韓国ガス公社によると、同社は現在12ヵ国で23の海外資源開発プロジェクトを進行中で、次々と成果を出している。
最近の最も大きな成果はモザンビークのエリア4鉱区の開発だ。韓国ガス公社が2007年にエクソンモービルなどに対し持ち株を10%を保有して参加したこの事業は、2022年11月に同地で初の商業ガス田であるコーラルサウスで液化天然ガス(LNG)の生産を始めた。ここでは2047年までの25年間で年間337万トン規模のLNGを生産する予定だ。
韓国ガス公社では、これを含めたモザンビークのエリア4鉱区で合計1億3000万トンのLNGが確保できると期待しており、これは韓国の海外資源開発史上最大規模だ。
韓国ガス公社では同地をはじめ、オーストラリアのGLNG、カナダのLNGなど開発段階にあったプロジェクトも生産を間近に控えており、10年以内に初期投資額を全額回収することができると期待されている。韓国ガス公社がこれらの事業を通じて確保したLNGは2億2000万トンで、韓国国内の需要に換算すると5年分に相当する。
韓国ガス公社が進めてきた海外の資源開発事業の成果は、昨年から始まった世界エネルギー危機の克服に大きく役立つものとみられる。海外の資源開発は大手石油会社の探査成功率が20%から30%水準と低く、探査から開発まで10年かかる長期事業だ。生産が始まってから投資額を全額回収するまでに通常10年から15年かかるため、マラソンに比喩されることもある。このため、海外の資源開発をめぐる様々な懸念があったが、昨年のロシア・ウクライナ戦争勃発をきっかけに始まったエネルギー危機により、その重要性が再び証明されている。
暖房費の急騰により大揺れになった昨年冬にも、韓国ガス公社が約10年前に始めた海外の資源開発事業の成果に支えられ、ガス料金の上昇を食い止めることに少なからぬ役割を果たした。韓国ガス公社はカタールのラスガスやオマーンのOLNGなど、参加事業で発生した1兆7000億ウォン(約1850億円)の配当収益をガス料金据え置きの財源として充当した。このうち45万トン分ののLNGは韓国国内に相場よりも安い価格で持ち込み、852億ウォン(約92億円)の輸入費を削減することに成功した。
韓国ガス公社の関係者は「韓国は94%以上のエネルギーを輸入する天然資源に恵まれない国」とし、「ガス公社は今後も海外の資源開発を推進して国内のガス需給の安定を目指し、国家のエネルギー確保に寄与する」と明らかにした。
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