半導体34%減少、中国向け輸出25%減少…下半期の輸出回復は楽観視難しく=韓国報道(画像提供:wowkorea)
半導体34%減少、中国向け輸出25%減少…下半期の輸出回復は楽観視難しく=韓国報道(画像提供:wowkorea)
韓国の貿易収支が先月も黒字を達成した。6月に1年4か月ぶりに黒字転換したのに続いて2か月連続して黒字になった。しかし、このことを景気回復のシグナルと判断する専門家は少ない。石油価格の下落により原油やガス、石炭などのエネルギー輸入額が大幅に減少したことにともなう「不況型黒字」の様相を呈しているためだ。2022年10月以降10か月連続でマイナス成長した輸出のプラス転換時期をめぐっては、政府と専門家の間で見方が分かれた。

産業通商資源部が1日に発表した「7月輸出入動向」によると、7月の輸出額と輸入額はそれぞれ503億3000万ドル(約7兆2000億円)と487億1000万ドル(約6兆9000億円)で、それぞれ前年同月比16.5%と25.4%減少した。輸入額が輸出額よりも減少したことで貿易収支は16億3000万ドル(約2330億円)の黒字を記録した。貿易収支は2022年3月から今年5月まで15か月連続で赤字になっていたが、6月に黒字に転じた。

今年の月間貿易収支は1月に125億7000万ドル(約1兆8000億円)の赤字を記録して以降、2月に53億3000万ドル(約7630億円)の赤字、3月に47億3000万ドル(約6770億円)の赤字、4月に27億5000万ドル(約3940億円)の赤字、5月に22億2000万ドル(約3180億円)の赤字、6月に11億3000万ドル(約1620億円)の黒字、7月に16億3000万ドルの黒字と改善傾向を示している。

7月の主要品目別輸出額を見ると、自動車・一般機械・家電などの3品目を除いた残りの品目全てが減少した。特に韓国最大の輸出品目である半導体の減少傾向が目立った。半導体の輸出額は74億4300万ドル(約1兆600億円)で、前年の同月に比べて33.6%減少した。

地域別では韓国最大の交易国である中国への輸出が前年に比べて25.1%減少した。対中国の主要輸出品目である半導体価格の下落や、中国の景気回復の遅れで鉄鋼や無線通信製品の輸出が減少したためだ。

6月の輸入は原油(マイナス45.8%)・ガス(マイナス51.1%)・石炭(マイナス46.3%)などエネルギー輸入額が大幅に減少し、前年同月比25.4%のマイナスと今年に入って最も大きな減少となった。輸入減少率は3月にマイナス6.5%、4月にマイナス13.3%、5月にマイナス14.0%、6月にマイナス11.7%、7月にマイナス25.4%などと引き続き大きくなっている。

韓国政府は第4四半期には輸出が本格的に回復傾向に向かうと期待している。産業通商資源部のキム・ワンギ貿易投資室長は「6月時点で生産と消費、投資のいずれも底入れして回復傾向に入り、2か月連続で貿易黒字を記録するなど韓国経済が上昇に向かいつつある」と述べ、「輸出は第4四半期中にプラスに転換する見込み」と強調した。減産効果などで半導体業況の改善に対する期待感も大きい。

しかし産業研究院のキム・ヤンペン専門研究員は「輸出がプラスに転じるかどうかは半導体に左右される側面が大きいが、下半期も半導体の状況が明るくない」と述べ、「半導体の業況回復と対中輸出が増加するかどうかが不透明な状況で、今年中に輸出が本格的な回復傾向を見せることは難しい」と述べた。
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