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この「インターナショナル・パワープレイヤーズ」は、アメリカを代表する音楽チャート「ビルボード」と、国際音楽博覧会ミデム(MIDEM)が協力し、世界の音楽市場を動かすリーダーを選定したもの。アジアでは、韓国のヤン氏と日本の松浦勝人氏(エイベックス社長)だけが選ばれた。アメリカでは、「Live Nation」の社長ジョン・レイド氏が、ヨーロッパではイギリスの「ソニー・ミュージック」の社長ニック・ガットフィールド氏が選ばれている。
「Live Nation」は、マドンナ、シャキーラ、U2などが所属している会社で、「BIGBANG」と「2NE1」のワールドツアーをYGと共に企画したアメリカのコンサート制作会社。世界的なリーダーたちと肩を並べたことで、ヤン氏は名実ともにアジアを代表するプロデューサーとして認められたと思われる。
また、「ビルボード・マガジン」はYG所属アーティストたちのこれまでの主な活動内容と、世界のポップス界で彼らが与える影響力についても言及した。そして、そのリーダーであるヤン氏のことを、「1992年、韓国でモダンポップというジャンルを普及させたアーティストとしてデビューしたK-POPスター出身」と紹介。ソ・テジと共に活動した後、プロデューサーに転向した後に成し遂げた成果についても評価している。
さらに、同社所属のPSY(サイ)は、「江南スタイル」に続く「ジェントルマン」でも世界的なブレイクを果たし、その後の「BIGBANG」の世界ツアー(80万人動員)やG-DRAGONのアジアツアー(57万人動員)に至る「YG全盛時代」の土壌を作ったと伝えている。
同誌のインタビューでヤン社長は、「エンターテイメント・ビジネスは特定の国やコミュニティに縛られることはない。各種メディアやSNS媒体のグローバル化とともに、YGのアーティストたちも国境を超えた活動ができるようになった。ことしはさらに目に見える形で成果を出せるとみている。」と述べ、2014年への意気込みを語った。
これまでアジア各地の大手エンタメ企業が、「チャレンジしては失敗」を繰り返したアメリカの音楽市場。YGは今、その市場で手応えを感じつつあるのだ。そして、これからも、日本のAVEX(エイベックス)と韓国のYGは、互いに組んで更なる躍進を遂げるだろう。
環境は常に変化する。今を生きている生物は、変わる環境に適応するために、違う遺伝子を受け入れることで進化し、生き残った生物である。それが生物界の法則だ。そして、その方法を身につけた生物だけが、未来を生き続ける。
環境が変化する日韓の音楽界も同じ。J-POPとK-POPは「コミュニケーション」と「コラボレーション」を続けてきた。そして、今はそれを超えて、お互いの遺伝子を交換する「クロス」を試す時期かもしれない。
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