取材に訪れた9日(日)のイヒョン単独公演。ステージが暗転すると、すらりとした長身のイヒョンがブラックスーツに蝶ネクタイで颯爽と登場。ファンの拍手で迎えられ、1曲目はミュージカル『ジキル&ハイド』から「This is the moment」。ミュージカルさながらに情感を込めた歌い方でファンの視線を惹き付けた。
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「昨日より緊張しています」とイヒョン。「初めて僕を見る方いらっしゃいますか?僕は韓国でミュージカル俳優をしています。そして歌手もやっています。2001年ハーモニーグループ「5tion」でメインボーカルとしてデビューしました。そして軍隊にいって、それからミュージカルを始めました。今はミュージカル俳優として活動して、歌手の活動も活発にやっています。よろしくお願いします」と丁寧に自己紹介した後、「ああ、本当に緊張します(笑)」と笑顔を見せると、ファンから「イヒョン!」と声援が飛んだ。
1曲目の「This is the moment」について「歌だけでお聞かせするより、少しだけ演技をお見せした方がわかりやすいと思って準備しました」と聴きどころを語り、続く2曲目も同ミュージカルから「Alive」を力強く歌い上げると、ファンからは大きな拍手が沸き起こった。
「ジキル&ハイドは世界的に有名な作品ですよね。素晴らしい作品は世界の誰もを共感させるものがあります」と優しく語りかける。「歌詞が違っても聞き取れなくても、感情が伝われば繋がるものがありますね。僕はプレーヤー、伝達者の立場ですけど、そういうのが面白いです」とミュージカルの魅力について語った。
続いては定期的に行われている同コンサートの出演者に与えられた指定曲。前回10月に取材に訪れた『~ 秋のいろ(恋)2014_1~』に引き続き、今回も「Autumn Leaves」が指定曲。
「皆さん、秋は好きですか?僕は四季の中で秋が一番好きです。その次が春。秋になると、人は優しくなるでしょう。感情が豊かになって柔くなるでしょ。僕はソフトな人が好きです」と好みのタイプについても気取らずに語る。「攻撃的な人や礼儀正しくない人は好きではない。話もこうやって静かに聞いてくれる人がいい(笑)」と言ってファンを見渡す。「昔の恋を思い出したり、今愛している人を思い出したりして、自由に席から立って歌っても大丈夫ですよ。僕のことは気にしないで(笑)」と声をかけ、和やかな笑顔に包まれた会場を「『Autumn Leaves』聞いてください」と静かに秋の世界へと誘った。
落ち着いた大人のムードでアレンジされた指定曲に「ちょっとおじさんっぽいでしょ?」と問いかけるイヒョン。「日本では何歳からおじさんですか?30代?40代?韓国では普通30代ではおじさん…だから僕は韓国では知らない人からはアジョシ(おじさん)と言われます」と暴露。
そして「皆さんは最後の愛をしてらっしゃるんですよね、結婚されて」と羨ましそうな表情を浮かべながら、恋人と別れた直後はその痛み故にそれが“最後の愛”だと思うとし、「実際にあった経験を歌詞に書いたキム・ボムスの歌で、韓国で大ヒットした曲『最後の愛』。秋にふさわしいと思って準備しました」と曲紹介。美しいメロディーに載せて、イヒョンの歌声が響くと、ファンはうっとりとその横顔を見つめた。
ミュージカル『モーツアルト』から「僕こそミュージック」、「運命から逃げたい」なども披露。1曲1曲丁寧に歌い上げ、曲間にはトークでファンに静かに語りかける。まるでイヒョンと二人で話をしているような穏やかで温かい時間が流れる。「僕はミュージカル曲が好きです。歌謡曲は考えながら聞く場合が多いけれど、ミュージカルは考えずに聞いても直接伝わるから。次回は全曲ミュージカル曲にしましょうか?」というイヒョンの提案に「おお〜!」とファンも拍手で賛同。それを見て「でも僕は死んじゃうよ〜(笑)」と苦笑い。
ゲストにLENが登場。今回の公演で初めて共演することになった二人。「ピアノも上手くて歌も上手くて、とても可愛いと聞いていたんだけど、実際合って練習したらビックリしました。本当に素晴らしいミュージシャンでした」とイヒョンはLENを絶賛。二人のデュオで「蕾」も披露されると二人の重なり合うハーモニーにファンは酔いしれた。
LENのソロは即興で紡ぎだされるピアノ曲。ゲストとしてピアノを弾きながら歌うときは、その時の感情に従って歌うというLENは、耳にしたことのあるドラマの名曲を即興で弾き語ると、その素晴らしさに会場は息を飲んでLENの美しい歌の世界に耳を傾けた。
再びイヒョンが登場すると、ことし初めに出演し、一人二役を演じたミュージカル『あなたの初恋探します』から「良い人」をしっとりと歌い上げ、続けてミュージカル『Grease』から「Greased Lightning」。イヒョンが「僕が”Greased”と言うから“Lightning”と言ってくださいね!」とファンとかけ声を練習。そしてファンも立ち上がってイヒョンと共にリズムに乗ってノリノリに。イヒョンも大きく手を上げてポーズを取ったり、ハイタッチをしたり、ファンと共に楽しむ姿が見られ、会場には笑顔が溢れた。
会場がいっそう熱くなったところで、「LENくんもイサクくんも皆さんも夢を持っているでしょ。人はみんな夢に向かって生きてる。その夢に向かって走りたい、そういう気持ちを歌った曲です」と、イジョクの「空を走る」を力強く熱唱。
そして「やっぱりミュージカルが好き」と言うイヒョンは、ミュージカル『Hedwig And The Angry Inch』の「Midnight Radio」を、最後に初めて日本に来たときに披露したという『ノートルダム・ド・パリ』の「カテドラルの時代」を最後に熱く歌い上げると、ミュージカルにかけるイヒョンの思いがファンの心に届いた。
アンコールはバンド演奏も加わってイヒョン、LEN、イサクの3人で『ノートルダム・ド・パリ』の「Belle」を壮大なスケールで繰り広げ、ファンの大喝采の中でステージの幕は閉じた。歌い終わるとフォトタイム。ファンからの目線のリクエストに3人は笑顔で応じた。
公演終了後には握手会が行われ、一人一人と言葉を交わすイヒョンにファンは笑顔で会場を後にした。
退場後のロビーではイヒョンのファンクラブ「Lee Hyun Japan」の6周年を記念したサプライズが用意された。ロビーに呼ばれたイヒョンに、ファンがメッセージボードを掲げ、用意したミニくす玉とケーキが登場。驚きながらも飛びきりの笑顔を見せるイヒョンがくす玉を割ると、ファンからプレゼントと大きな拍手が贈られた。「ありがとうございます」と照れながらファンに感謝するイヒョン。ファンとイヒョンの熱くて固い絆がさらに強いものとなった瞬間だった。
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